対処②空き家を維持する、貸す|住まいの情報ナビ|E-LIFE不動産情報

2016年4月7日 更新

空き家対策を行う 対処②空き家を維持する、貸す

空き家の所有を続け、活用します

前ページで紹介した、空き家を「売る」方法に続いて、ここでは空き家を手ばなさずに「維持する」または「貸す」方法について紹介します。
空き家をきちんと管理・維持すれば将来その家に住むこともできますし、借り手に住んでもらうことで賃貸収入を得ることもできます。ぜひ、空き家を活用する道を探してみてください。

  • 空き家を「維持する」

空き家のまま維持する方法を選択すると、必要に応じてその家に住む、賃貸や売却に出す、別荘や貸倉庫として使用するなど、いろいろな活用法があります。
ただし人の住んでいない住宅は劣化のスピードが速まるため、定期的な管理が欠かせません。空き家の管理方法については、下で紹介する「空き家の管理方法」を参考にしてください。

メリット

家を残すことで、将来その家に住んだり、
賃貸・売却する活用法もある。

デメリット

管理の費用や手間がかかる
固定資産税や都市計画税がかかる
将来、賃貸・売却に出そうと思った時には劣化が進んで思うようにいかない可能性も

必要なお金

所有者が管理を行う場合は作業用具代、交通費、宿泊費 など
管理代行サービスを利用する場合は利用料(月額約1~3万)など
固定資産税、都市計画税

  • 空き家の管理方法

できれば1ヶ月に1~2回は空き家に足を運び、建物の傷みがないかチェックしましょう。雨漏りなどのトラブルがあっても早期発見して補修することで費用も安く済みます。

項目作業内容
建物の劣化のチェック空き家の状態をチェック」にある表を参考にチェックを行います。写真撮影も行いましょう
通気・換気(約60分)建物内のすべての窓と、押し入れ・クローゼットの扉を開放し、換気扇を回します
通水(約5分)水道を契約しているなら各蛇口の通水を行い、各排水口に水を流して悪臭や虫の発生などを防ぎます
隣近所へのあいさつ空き家に人の出入りがあると、隣近所の方が不審に感じることも。できれば作業前にあいさつをしましょう
ポストの整理たまった郵便物や配布物を整理します
清掃敷地内にごみや落ち葉があれば清掃します。清掃後のごみは袋にまとめて持ち帰りましょう
除草、庭木の剪定草木の繁茂、落ち葉の飛散、隣家への木の枝の越境などがないか確認し、除草や剪定をします

遠方に住んでいるなどの理由で所有者が管理できない場合は、空き家の管理代行サービスを行う事業者に依頼する方法もあります。利用料は事業者により異なりますが、一般的な管理サービス(「建物の劣化のチェック」「通気・換気」「通水」「ポストの整理」「簡易清掃」「簡易除草・庭木の確認」)の目安は月額約1~3万円です。

  • 空き家を「貸す」

空き家の活用法として最近注目を集めているのが「賃貸」です。主に「借家」と「土地貸し」の2パターンがあり、空き家対策をしながら賃貸収入も得られます。
ただし借り手がいなければ成り立たないため、空き家の状態や立地などさまざまな条件が必要です。

借家

建物を残しておきたいなら、借家として賃貸に出します。借り手が住むことで建物の劣化のスピードもゆるやかになる上、家賃収入も得られるため一石二鳥の方法と思われるかも知れませんが、劣化の度合いによっては大がかりなリフォームが必要になるため、採算に合わないことも考えられます。リフォームなどの初期費用と家賃による収支のバランスを考慮した上で検討しましょう。
借家として賃貸に出すには、不動産会社に依頼するか、自治体の空き家バンクに登録して借り手を探してもらいます。

メリット

賃貸による収入が得られる将来その家に住んだり、売却する活用法もある

デメリット

管理の費用や手間がかかる
固定資産税や都市計画税がかかる
リフォーム費用などの負担があり、採算に合わないことも多い
将来、売却に出そうと思った時には劣化が進んで思うようにいかない可能性も

必要なお金

リフォームをする場合はリフォーム費用(目安は水まわりで約200万~)など
建物の維持管理費や修繕費など
固定資産税、都市計画税
賃貸契約の仲介手数料など

土地貸し

街なかで見かけるコインパーキングや郊外のトランクルームなどの土地を、運営会社に借り上げてもらって賃貸収入を得る方法です。
空き地を活用したコインパーキングやトランクルーム経営は、土地所有者が設備を購入して運営会社に運営・管理を委託する形態や、土地所有者は土地を貸すだけで、あとは運営会社が準備から運営まですべて行う形態などがあります。後者の土地貸しだけを行う形態なら所有者の負担も軽く、運営・管理のノウハウがなくてもコインパーキングやトランクルーム経営ができる仕組みになっています。
ただし、所有者の負担が軽いといっても建物を解体する費用と手間はかかります。また、収益をあげられるかどうかは立地や敷地の広さなどによりけりです。土地貸しに興味があれば運営会社に問い合わせて、経営形態などを相談してみましょう。

メリット

賃貸による収入が得られる
経営形態によっては設備の設置や運営・管理などを運営会社におまかせできる

デメリット

解体の費用と手間がかかる

必要なお金

解体費用(目安は約100万円~)など

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最終更新日 2024年10月30日