2014年7月21日 更新
掃除は、毎日の習慣の積み重ね。ついつい汚れを溜めてしまう前に、掃除のコツを掴んでおきましょう。
ひと言で「掃除」と言っても、その作業量によって次の3つに大別されます。
![]() | 汚れたらその場ですぐきれいにすること |
![]() | 1週間に1回くらい、余裕がある時に行う掃除。時間は5~10分程度 |
![]() | 年末などに行う大イベント |
普段のお手入れさえこまめに行えば、1回の掃除にかかる時間は少なく、作業も楽になります。普段のお手入れと小掃除の組み合わせだけで、何時間もかかる大掃除はほとんど必要なくなるケースも。
忙しくて掃除をする時間がない人、掃除が苦手でやる気が出ない人ほど、作業の手間がかからない普段のお手入れが肝心です。手洗い後に洗面台に溜まった水を拭く、調理後にコンロの油ハネをサッと取り除く…。そのひと手間をかけるだけで、見違えるほど家がきれいになりますよ。まずはお試しください。
さあ、掃除をしよう!と思い立ったものの、まずは床やテーブルの上に散らばった物を片付けるところから始めていると、時間がかかってしまうだけ。日頃から整理整頓を心がけて、使わないものを片付けたり処分したりして、スッキリさせておきましょう。掃除に必要な用具を揃えておくことも大切です。
※掃除に必要な用具は、この後の「掃除に必要な道具を用意しましょう」を参照してください。
掃除を習慣づけるためには、毎日5分、休日に30分など、無理のない範囲で時間を決めて行いましょう。タイムリミットになったら途中で切り上げても構いません。掃除はとにかく無理せずに続けることが大切。ストレスのない習慣づくりが、きれいで快適な家を保つ秘訣です。
![]() | カーペットの掃除に。コロコロ転がしてゴミを吸着する |
![]() | フローリング、畳、ビニール床のほこりや髪の毛を吸着する |
![]() | チリやホコリを見つけたら、その場でサッとひと拭き |
![]() | 掃除用ではなくても、古くなった食器洗い用スポンジでOK |
![]() | 水につけてこするだけで、手アカや汚れやくすみなどが落ちる |
![]() | インクの油が、ガラスに付着した汚れを取り除いてくれる |
![]() | 使い古しのタオルでも可。汚れたらすぐ取り替えられるように、常時5枚以上あると安心 |
![]() | 不要になった布や洋服を20×20㎝程度にカットしたもの。手軽に使って使い捨てにする |
![]() | 酸性洗剤やアルカリ性洗剤を使う時などに必須 |
![]() | 窓の拭き掃除、浴室の水気とりに |
![]() | 細かい作業の時に使用。使い古したものなどをまとめておく |
![]() | 汚れに応じて使い分けるため、下記を参照のこと |
住宅用洗剤は、床や壁磨きなどの住居用、トイレ用、浴室用などさまざまな種類があります。これに加えて最近では、重曹や酢もエコな洗浄剤として人気を集めています。
これらの洗浄剤は、汚れの特性に応じて酸性のものとアルカリ性のものを使い分けることを覚えておきましょう。特性に応じた成分であれば、買い分けなくても掃除をすることができます。
酸性の汚れ
油、皮脂、汗、手アカ、湯アカ、生ゴミの腐敗臭など
家の中にあるほとんどの汚れが、この酸性の汚れにあたる。弱アルカリ性の性質を持つ重曹か、弱アルカリ性またはアルカリ性の洗剤で中和して落とすことができる。
アルカリ性の汚れ
石けんカス、水アカ、尿のアンモニア臭、魚の生臭さなど
弱酸性の性質を持つ酢やクエン酸、弱酸性または酸性の洗剤で中和して落とすことができる。
Phと特性 | 洗浄剤の種類 | 備考 |
---|---|---|
![]() | トイレ用の強力洗剤など | 塩素系の洗剤と混ぜると危険。 トイレの頑固な汚れなどに。 |
![]() | トイレ用洗剤、酢、クエン酸など | 塩素系の洗剤と混ぜると危険。 トイレの汚れなどに。 |
![]() | 住居用洗剤、台所用洗剤 浴室用洗剤、トイレ用洗剤など | 市販の住居用洗剤は、 一般的な汚れであれば、 |
![]() | 重曹、住居用洗剤、浴室用洗剤 ガラス用洗剤、カーペット用洗剤など | |
![]() | 住居用の強力洗剤、カビ取り剤 漂白剤など | 塩素系の洗剤などは、酸性の洗剤 と混ぜると危険。 ひどいカビなどに。 |
塩素系のカビ取り剤や漂白剤などに酸性の洗剤、酢などを混ぜると、有毒な塩素ガスが発生します。併用は絶対に避けてください。また、これらの洗浄剤を使用する際には十分に換気を行い、ゴム手袋を着用しましょう。
※本特集では、毎日のお手入れについては基本的に洗剤を使用しないか、重曹や酢を使った掃除方法を紹介していますが、大掃除については市販の洗剤を使った掃除方法を紹介しています。掃除の頻度、子どもやペットの有無、汚れ具合などから自分に合った洗浄剤を選びましょう。


油、皮脂、汗、手アカ、湯アカ、生ゴミの腐敗臭などを中和する弱アルカリ性。床や壁、キッチン、浴室などの掃除に幅広く使用できます。重曹には薬用、食用、工業用がありますが、掃除に使うなら安価な工業用でOK。
重曹には汚れを落とすほかに、次のような作用があります。
柔らかい分子結晶でできているため、磨いているものの表面を傷つけずに汚れを取り除くことができる。
下駄箱や押し入れの除湿剤・消臭剤として使用可能。
酸性のもの(酢、クエン酸)と反応すると発泡して、汚れを浮かせてとる効果が。
重曹水
水400mlに大さじ2杯程度の重曹を溶かし、スプレーボトルなどの容器で保存します。汚れに直接ふきかけて雑巾などで拭きとります。においが気になる部分には、そのままふきかけるだけでOKです。
重曹ペースト
重曹2:水1の割合でペースト状にします。重曹に少しずつ水を加えて混ぜるのがポイント。五徳やグリルの焦げ付きに、この重曹ペーストを塗りつけて歯ブラシやスポンジなどでこすりとります。
重曹パウダー
粉状のまま、汚れに直接振りかけて濡れたスポンジなどで磨きます。蓋のない容器に入れて、消臭剤として使用することもできます。
防水加工をしていない木製品や大理石に重曹を使うと傷つきやすいので使用を控えましょう。アルミ製品や畳に使用するのも、変色のおそれがあるため避けてください。

石けんカス、水アカ、尿のアンモニア臭、魚の生臭さなどを中和する弱酸性。掃除に向く酢は、安価な醸造酢やホワイトビネガーです。酢のにおいが苦手という人は、無臭のクエン酸を使用してください。
酢・クエン酸には汚れを落とすほかに、次のような作用があります。
キッチン掃除の後に、まな板やシンクに酢・クエン酸をふきかけると雑菌の繁殖を抑えて予防をすることができる。
トイレのアンモニア臭や魚の生臭さといったアルカリ性のにおいを中和する働きがあるので、消臭剤としても活躍。
原液
このままふきかけて掃除したり、重曹と混ぜて発泡させたりして使用します。浴室のぬめりとり、トイレのにおいとりなどに。
酢水・クエン酸水
水で2~3倍に薄めて、スプレーボトルなどの容器で保存します。汚れにふきかけて雑巾で拭き取るほか、においとりにも。
酢やクエン酸は、鉄やセメント、大理石の掃除に使うことができません。また、塩素系の洗剤や漂白剤と混ぜると有毒ガスの塩素ガスが発生するので併用は避けてください。
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