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2015年9月10日 更新

介護療養型医療施設

介護療養型医療施設の特徴/図

介護療養型医療施設とは

介護保険施設の一つで、「介護療養病床」とも呼ばれます。ほかの特別養護老人ホーム、介護老人保健施設の2施設が主に介護サービスを提供する施設であるのに対し、介護療養型医療施設は「医療施設」となります。
入居者は脳卒中や心臓病などの病気を抱えており、病院での急性期治療が終わって容体が安定しても、自宅に戻って自立で生活することが難しいなどの理由で、医療サービスが行き届いた介護療養型医療施設で療養を行います。

介護保険が使える医療施設 介護療養型医療施設は病院に併設されるケースが多く、ほかの介護保険施設よりも医師、看護師が多数配置されており、薬剤師、リハビリ技師もいます。要介護度4以上で寝たきりやそれに近い状態の人は、痰の吸引、胃ろう、尿管カテーテル、酸素吸入などの医療管理下のケアが必要となりますが、そのような介護と医療のどちらも必要な人が安心して暮らせる環境と言えます。

いずれは廃止の予定も 介護療養型医療施設は2020年までに廃止が予定されていて、その後は2008年に新設された「介護療養型老人保健施設(新型老健)」へ移行することになっています。ただし介護療養型医療施設にいる人は重介護状態であることが多く、移行がうまくいかないことから今までに何度も廃止の予定が引き伸ばしになっています。

主な設備について 医療施設とは言え、高齢者の生活の場でもあるため、食堂やリビング、トイレ、浴室(機械浴室)といった共用設備が揃っています。また、リハビリを行う機能訓練室、診療室などもあります。

居室のようす 多病室(4人部屋で、ベッド周りがカーテンで仕切られている型式)が多くなっています。トイレや浴室は共用です。

提供されるサービス

介護食事
生活支援緊急時の対応

介護や生活支援などのサービスがあります。医師や看護師による医学管理下のケア、理学療法士(PT)や作業療法士(OT)によるリハビリも受けられます。

費用の目安は?

入居一時金
月額利用料(居住費、食費、生活費、施設サービス費(介護保険の自己負担分)など)20万円~30万円

入居一時金は不要です。月額利用料が居住費や食費、生活費、施設サービス費などで20万円~30万円と、ほかの介護保険施設より高くなっていますが、これは医療サービスが受けられるためです。なお、居室タイプや要介護度によっても利用料が異なるほか、所得に応じた利用料の軽減措置もあります。

入居の条件/申し込み方法

年齢65歳以上
要介護度要介護
認知症対応可

※詳しい入居条件は各施設やお住まいの市区町村の窓口にお問い合わせください。

入居希望者は各施設やお住まいの市区町村の介護保険窓口で申し込みをします。複数の介護療養型医療施設に申し込みをすることもできます。
入居の決定は申し込み順ではなく、施設側が申込者の要介護度、介護や機能訓練の必要性、その他家庭的な事情や経済的事情なども考慮して入居を決定します。
介護療養型医療施設の場合、地域により差はありますが、入居基準を満たしていれば半年ほどで入居できるケースが多いようです。

介護療養型医療施設を検討する際の注意点

前述のとおり、介護療養型医療施設は2020年までに廃止予定です。2012年以降は施設の新設もなくなり、施設数は年々少なくなっています。 要介護1以上であることが入居の条件の一つですが、実際の入居者は要介護4以上の人がほとんどです。もしも介護度が比較的低く、手厚い医療サービスを得たいのであれば、医療保険適用の「医療療養型病床」の入居を検討しても良いでしょう。

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最終更新日 2024年10月30日