2015年12月25日 更新
「エコカー」とは、環境に優しい車(電気自動車やハイブリッド車など)のこと。
この10数年でエコカーの技術は飛躍的に進歩を遂げ、街なかでさまざまな種類のエコカーを見かけるようになりました。
ここではエコカーが人気の理由や、エコカーの種類、走る仕組みなどについて紹介します。

車は便利な乗り物ですが、ガソリンなどの燃料を燃やすと、大気中に大量の排気ガスが排出されます。
現在、世界中で問題となっている地球温暖化は、排気ガスなどに含まれるCO2(二酸化炭素)が大きな原因の一つと言われています。このほかにも排気ガスには大気汚染などを引き起こす有害物質が含まれているなど、環境への悪影響が指摘されています。
排気ガスに含まれる主な成分 CO2(二酸化炭素) エンジン車の燃料(ガソリンや軽油)の大部分を占める炭素が完全燃焼することによって発生します。CO2は地球温暖化の一因とされているほか、過度に吸い込むと頭痛やめまいなどを引き起こします。
CO(一酸化炭素) エンジン車の燃料(ガソリンや軽油)の大部分を占める炭素が不完全燃焼することによって発生します。過度に吸い込むと頭痛やめまいなどを引き起こします。
NOx(窒素酸化物) 窒素と酸素が結びついて発生します。過度に吸い込むと呼吸器に影響を及ぼします。また、大気汚染の原因物質とされています。
PM(粒子状物質) 排気ガスに含まれる黒いススに含まれる粒子で、特に小さいものはPM2.5(微小粒子状物質)と呼ばれます。過度に吸い込むと呼吸器に影響を与えるだけでなく、大気汚染の原因物質とされています。
ほかにもガソリンなどの燃料は石油などの資源を燃やしてつくられます。これらは限りのある資源で、今のまま使い続けていくと、あと数十年で枯渇するとも言われています。
このような環境への問題を解消しつつ、これからも便利な車を使っていくためには、「燃料をできるだけ使わないように節約する」、そして「なるべく石油系燃料に頼らない」ことが大切です。
環境に優しいエコカーは、石油系燃料の使用を抑える技術や、電気などのクリーンなエネルギーによって走る技術が採用されています。もちろん日本でも、政府がエコカーを対象にした減税措置をとるなどしてエコカーの普及を後押ししています。

エコカーと言っても、「電気自動車」「ハイブリッド車」などさまざまな種類があり、特徴がよく分からないという人も多いのではないでしょうか。
ここでは一般的なエンジン車(ガソリン車やディーゼル車)とエコカーの種類をまとめ、車の燃料、車を動かす仕組みなどの特徴について簡単に説明します。さらに詳しく知るには、それぞれの車の種類をクリックしてください。

エコカーの人気が高まるにつれて、エコカーに燃料を補給したり、充電したりする場所(エコステーション)の整備も進んでいます。
エコカーが登場した当初に比べると、エコステーションは増えてきたものの、安心して補給や充電をするのに十分な数があるとは言えません。今後のエコステーションの整備状況が、エコカー普及のカギを握っていると考えられます。
エコカーの中でも、特に普及が進む電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)の充電スタンドは、車の販売店や高速道路サービスエリアなどに設置されており、数も年々増え続けています。料金は充電スタンドによって異なり、無料や有料、施設利用者のみ無料、会員料金を設定しているところなどさまざまです。
普通充電…車の販売店、コンビニ、ショッピングセンター、カー用品店、コインパーキングなど
急速充電…高速道路サービスエリア、道の駅、ガソリンスタンドなど 自治体によっては、充電スタンドの場所などを地図上にまとめて公開していることもあります。お住まいの地域に充電スタンドがあるかどうか自治体のWEBサイトなどをチェックしてみましょう。
(経済産業省「EV・PHV情報プラットフォーム」より)
普通充電 | 急速充電 | ||
100V | 200V | ||
航続距離160km | 約14時間 | 約7時間 | 約30分 |
航続距離80km | 約8時間 | 約4時間 | 約15分 |
(合同会社日本充電サービスの「急速・普通併用」カード利用の場合)
月会費(税抜)…………… | 4,200円/月 |
都度利用料金(税抜)…… | 普通2.5円/分 |
急速15.0円/分 | |
登録手数料(税抜)……… | 1,400円/初回のみ |
燃料電池車(FCV)は2014年12月に初めて市販車が登場したばかりとあって、燃料である水素を補給する水素ステーションの数や地域が、現時点ではごく一部にしかありません。今後、燃料電池車が普及していくにつれて設置状況や利用料金が変わっていくことも予想されます。
電気などよりも取り扱いが難しい水素は、ガソリンのように専用の補給場所があります。
1回の補給で約3分
水素1㎏あたり約1100円(イワタニ水素ステーションの販売価格より)

電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)は、自宅のコンセントから充電ができます。充電は100Vまたは200Vのコンセントで行えますが、充電に長い時間がかかることを考えると、できれば半分の時間で充電できる200Vのコンセントが望ましいでしょう。
家庭内の使用電気が不足するのを避けるために専用の電源回路を引き、200Vの場合は30Aまたは20A仕様を選びます。住宅によって電源の状況などが異なるため、電源回路の設置をする際は、まず車を購入した販売店に相談するようにしましょう。電源回路の設置工事の費用は、住宅事情などにもよりますが約10万円~が目安です。
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