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2016年3月10日 更新

防災の“備え”と“支援”家庭でできる災害対策&リスト

災害はいつ起こるかわかりませんが、日頃から災害に備えて準備をしておけば、いざという時に慌てずに落ち着いて行動することができます。
ただし実際のところは、準備といっても「どこから手をつけてよいのかわからない」という人も多いはず。そこで。家庭で最低限これだけはやっておきたい対策について紹介します。

自宅の防災力をアップする

いつも自分や家族を守ってくれる自宅も、地震が起きると、身の危険となるおそれがあります。実際に1995年の阪神・淡路大震災では、地震による死者の約8割が自宅などの家屋の倒壊による窒息死・圧死でした。
自宅の災害リスクを少しでも減らすためには、次の対策を行ってください。

  • 地形や地盤を調べる

地形の種類や地盤は、地震による揺れや液状化現象、土砂災害などの危険性を左右します。一般的に、「台地・段丘」や「扇状地」といった地形は地盤が良好で、災害が起こりにくいとされていますが、もともと海や沼であった場所を陸地にした「埋立地」や、谷底などを盛り土でならした「造成地」などは洪水や地震・地盤災害の危険があります。お住まいの場所の
地形や地盤を調べるには、

自治体が発行しているハザードマップを見る
自治体の土木課に問い合わせる
国土地理院WEBサイト( http://www.gsi.go.jp/ )の「土地条件図」で地形の種類を見る

※サイトの上部にある「地図・空中写真」→「主題図(地理調査)」→「土地条件図」をチェックする上記の方法があります。

  • 耐震診断を行う

住まいの耐震性を大まかに知る手がかりとして、「1980年より前に建てられたかどうか」があります。現在の耐震基準は1981年に施行されたため、それより前の1980年以前の建物は、地震による倒壊などの危険が高いとされているからです。
もちろん1981年以降に建てられた建物であっても、建物の形状が複雑であったり、窓が大きくて壁量が少なかったりする場合は、耐震性に問題があるかも知れません。不安を感じたら、専門家による耐震診断を受けましょう。もしも耐震性に問題があるという結果が出れば、耐震リフォームを行い、建物の耐震性を高めます。
多くの自治体では、耐震診断や耐震リフォームの費用の助成制度を設けています。詳細は各自治体の窓口にお問い合わせください。

  • 室内の地震対策を徹底する

自宅で地震が起きた時に家具などの転倒、落下による負傷を防ぐために、寝室や玄関などにはなるべく大型の家具や重量のある家電を置かないようにします。また、倒れた家具によってドアが塞がれないよう家具の向きや配置に注意するなど、以下の対策を行ってください。

  • 室内の主な地震対策リスト
項目備考
家具の置き方家具が倒れると、ドアが塞がれてしまうような向き、配置になっていないかドア周辺に家具があると出口が塞がれる可能性があるため、なるべく家具を配置しない
家具・家電の固定タンス、食器棚、書棚、テレビ、冷蔵庫などの大型家具・重い家電を器具で固定しているか固定していないと、地震時に揺れて転倒するおそれがある。必ず金具などを使って壁に固定する
落下対策高いところに割れ物や重い物を置いていないか割れ物、重い物は下のほうに置く
食器棚の扉にストッパーをつけているか食器の落下を防ぐために、食器棚の扉はストッパーが必須
書棚にある重い本(図鑑など)は下のほうに収蔵しているか上のほうに収蔵していると、落下した時に危険
照明器具は補強しているか吊り下げタイプの照明は、激しく揺れて落ちることがある
ガラス対策窓ガラスにガラス飛散防止フィルムを貼っているか長めのカーテンを閉めてガラスの飛び散りを防ぐ方法もある

災害時に役立つものを準備する

避難する時に持っていきたい貴重品や、災害後の生活をのりきるための食糧や水など、非常時に役立つ物を日頃から準備しておきましょう。

  • とっさの「非常用持ち出し袋」

避難をする時に持っていく準備品です。とにかく素早く安全な場所にたどり着くことが大事なので、持ち物は最小限にまとめ、枕元や玄関などの取り出しやすいところに常備しておきます。
また、睡眠時に災害が発生してもすぐに行動できるよう、枕元にメガネや懐中電灯、厚手のスリッパやスニーカー(割れたガラスなどから足を守るため)を置いて寝る習慣をつけましょう。

  • 非常用持ち出し袋の準備リスト
準備品備考
食糧・水非常食3日分が目安。乾パン、缶詰など調理せずにそのまま食べられるものがよい
飲料水1人あたり1日3リットル、3日分が目安。ミネラルウォーターは消毒にも使える
飴、チョコレート空腹をしのぎたい時に
貴重品類10円玉(数枚程度)公衆電話で使用
印鑑申請などで使用することが。三文判でOK
預金通帳番号を控えたメモも用意する
健康保険番号を控えたメモも用意する
免許証番号を控えたメモも用意する
避難用具懐中電灯 
携帯ラジオ災害用の手回し充電タイプなどがある
ヘルメットまたは防災ずきん頭上からの落下を防ぐため
生活用品厚手の手袋・軍手 
缶切り・万能ナイフ 
ライター、マッチマッチはビニール袋に入れて水濡れを防ぐ
毛布、タオル類ビニール袋に入れて水濡れを防ぐ
ウェットティッシュ水が使えない時に便利
携帯用トイレ 
衣類下着、靴下、衣類ビニール袋に入れて水濡れを防ぐ
防寒具、雨具ビニール袋に入れて水濡れを防ぐ
緊急用品救急用品絆創膏や消毒液など
常備薬処方箋の控えがあると安心
生理用品怪我をした時の止血にも使える
その他カイロ繰り返し使えるタイプなら、何個も用意せずに済む
ビニール袋 
手帳とペンメモをとる時に
連絡先のメモ携帯電話のアドレス帳に頼らず、メモに書き出しておく
家族やペットの写真はぐれてしまった時に

※赤ちゃんがいる家庭では、おむつやミルク、離乳食なども用意する

  • 災害後の生活のための「備蓄品」

災害後、電気・ガス・水道がストップした状態で暮らすために必要なものです。被災地に支援物資が届くのは災害発生から数日後と考えられるので、食糧や水などは少なくとも3日分、できれば7日分を備蓄し、このうち3日分は上記の「非常用持ち出し袋」の中に入れておきましょう。

  • 備蓄品の準備リスト
準備品備考
食糧・水非常食3~7日分が目安。乾パン、缶詰、レトルト、カップ麺、アルファ米など
飲料水1人あたり1日3リットル、3~7日分が目安
調理器具、
食事用品
加熱調理器具卓上コンロ、七輪など
燃料ガスボンベ、炭など
蓋のある鍋蒸し煮や保温調理で水と燃料を節約する
紙コップ、紙皿水が使えない時に
ラップ、アルミホイルラップやアルミホイルで皿を包み、洗い水を節約する
生活用品ポリタンク、バケツなど水を入れて調理などに使う
災害用トイレ 
トイレットペーパー 
石けん、ドライシャンプー 
台車、カート水汲みなどに使う
衣類下着、靴下、衣類 
長袖、長ズボン 
防寒具、雨具 
その他レジャーシート、ブルーシート敷物として使用したり、屋根の補修などに
ガムテープ、養生テープ 
ロープ 
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最終更新日 2024年10月30日