2016年2月2日 更新
一人暮らしをしていると、いろいろと不安を感じたり、困ったトラブルに遭うこともあります。なにかあっても、まずは一人で対処しなければならないのですが、事前に対策を知っていれば落ち着いて行動できるはずです。
一人暮らしで起こりやすい不安やトラブルの例と、その対策を見ていきましょう。
アパートやマンションは、壁一枚を隔てて生活スタイルが異なる他人同士が暮らしているため、会話の声や足音、入浴時の水音などが気になることもあります。ただし物音がうるさいからといって、苦情を直接本人に伝えるとトラブルの原因に。まずは管理会社に相談して、管理会社から「このような申し出があった」と伝えてもらうとよいでしょう。騒音に限らず、ご近所トラブルは本人と直接やりとりするのではなく、管理会社を通すようにしてください。
一人暮らしに多いワンルームの間取りは、キッチンのニオイが部屋全体にこもりがち。特に夏は気温が高いため生ゴミの腐敗が進み、イヤなニオイを放つこともあります。ニオイを防ぐには、シンクの排水口や三角コーナーを毎日洗い、生ゴミは新聞紙などで包んでからポリ袋に入れ、口を縛ってゴミ袋へ。台所用漂白剤を薄めたものをゴミ袋の中にスプレーしてもニオイを抑えることができます。それでもニオイが気になるという場合は、生ゴミを入れたポリ袋を、ゴミの収集日まで冷凍庫に入れて保管しましょう。
カビは湿気のこもりやすい浴室やキッチン、押し入れ、家具の裏、靴箱などに発生します。カビを発見したら、雑巾に水で薄めた漂白剤を含ませてカビとその周囲を拭き、乾いたら漂白剤を拭き取り、消毒用アルコールをつけた布で拭きましょう。
押し入れのカビを防ぐには、押し入れ内の除湿を徹底すること。押し入れにすのこを敷くと、空気が流れて湿気がこもりにくくなるのでおすすめです。また、除湿剤や丸めた新聞紙を置いたり、押し入れ内に向けて扇風機を回すのも効果的です。
気温が高くなる夏は、キッチンまわりに害虫が発生するシーズンです。米びつに虫がわいてしまったら、お米を新聞紙の上に薄く広げ、虫を1匹1匹ピンセットなどで取り除きましょう。虫がいなくなっても、米びつの内部に卵が
産みつけられている可能性があるので、米びつの四隅まできれいに洗って乾かしてください。害虫の対策は、発生してから駆除するよりも、発生する前に虫の発生を防ぐことが一番です。米びつに唐辛子やニンニクを入れると虫がわきにくくなりますが、それよりもお米を冷蔵庫の野菜室で保管する方法が効果的。野菜室の温度なら、虫の卵が孵化せず、また常温で保管するよりお米の風味が長持ちします。使用後のペットボトルをよく洗って乾燥させてからお米を入れると、米びつの代わりになり、冷蔵庫内で出し入れしやすいので便利ですよ。
怖いからといってゴキブリを見逃してしまうとますます増えてしまうおそれがあるため、ここは勇気を出して退治しましょう。いざという時にサッと行動できるように、手の届きやすい場所に殺虫剤をスタンバイ。もしも手元に殺虫剤がない場合、熱湯や洗剤でもゴキブリの動きを止められます。ゴキの
発生を防ぐために、シンクの排水口や三角コーナーの生ゴミはこまめに取り除くことや、食べかけのものをテーブルの上などに放置しないことも徹底してください。最近ではゴキブリが出る前に使用する待ち伏せタイプの殺虫剤があるので、それを使って予防するのも手です。
一人暮らしは、どうしても部屋を留守にする時間が多いため、空き巣に狙われやすい傾向にあります。例え留守中であっても、テレビや照明にタイマーをセットして室内に人がいるように装う、長期間にわたって家を空ける場合は新聞や郵便の配達を一時的に止めてもらうなどの方法で、留守であることを気づかれないようにしましょう。
突然の訪問者には、とにかくドアを開けない、絶対に部屋に上げないこと。対応はインターホンやドアチェーン越しに行い、例えしつこく契約を迫られても、きっぱりと「要りません」と断りましょう。そうすれば相手も商売ですから、見込みのないところには時間をかけずにスッと引き下がります。性格的に断るのが苦手という人は、「契約をする気はありませ
ん」「要らないので帰ってください」など、断り方を書いたメモをインターホンのモニター前などに貼っておき、読み上げるといいでしょう。万一、契約してしまった後でも、一定期間内であればクーリングオフが適用される可能性があります。すぐにお住まいの地域の消費生活センターや国民生活センターに相談をしてください。
一人暮らしだと、病気になっても薬や食事の用意などを自分でしなければなりません。そうならないためにも、日頃からうがいや手洗いを習慣づけ、少しでも体調がおかしいと感じたら、早めに医療機関を受診するなど、体調管理と病気の早期発見・早期治療を心がけましょう。市販の風邪薬や鎮痛剤、数日分の飲み物やレトルト食品などを常備しておけば、なにかあった時でも慌てなくて済みます。
また、毎年のように流行するインフルエンザは、予防接種を受けておくという手もあります。予防接種の効果があらわれるまでには2週間程度かかるので、流行のピークである1~3月に備えて、12月中には接種を済ませましょう。
室内で地震に遭った時には、家具などの転倒による下敷き、怪我に注意してください。一人暮らしの場合、どうしても一つの部屋に家具が集中してしまうため、身の安全を確保できるような家具の配置を心がける必要があります。
本棚やシェルフなどの背の高い家具はなるべくベッドから離して配置し、
転倒防止用の突っ張り棒や金具で天井と家具を固定します。揺れが強いとテレビや電子レンジなどの重い家電などが飛んでくるおそれもあるので、なるべく高い場所には置かないようにしましょう。そして、枕元には懐中電灯やスリッパ、災害用の持ち出し袋を用意。災害が起きた時にすみやかに避難できるように、近所にある一時避難場所を確認しておくことも忘れないでください。
自由だけれど、身のまわりのことは自分でしなければならないのが一人暮らしのポイント。
時にはトラブルもあるでしょうが、日頃から準備と対策をしっかり行っていれば、うまく乗り切れるはずです。
あなたの理想の一人暮らしのために、この特集がお役に立てれば幸いです。
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最終更新日 2024年10月30日
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