2016年2月2日 更新
今まで家事をしたことがなくても、一人暮らしをキッカケに掃除、洗濯、料理などの家事を始める方も多いのではないでしょうか。
仕事や学校があると家事にかける時間は限られてしまいますが、家事を溜めこんでしまうよりは、毎日のちょっとした時間に最低限の家事をする習慣をつけたほうが作業としても楽で、なにより気持ちよい暮らしをキープできます。
毎日、暮らしていると発生する汚れやホコリ。軽いうちに化学モップなどで拭き取ればキレイになりますが、時間が経ってこびりつくと、落とすために強力な洗剤が必要になってしまいます。掃除に手を掛けないコツは、なによりも「汚れを溜めない・残さない」ことです。
花粉症などの心配がない限り、掃除機をかけるのは週1~2回程度で構いません。毎日の掃除は、フローリングなら化学モップ、畳・カーペットなら粘着ローラーで軽く拭き掃除をするだけでかなりの汚れが落ちます。気付いた時にすぐ使えるように、手の届きやすい場所に化学モップや粘着ローラーを置いておくとよいでしょう。また、床に物を置きすぎると拭き掃除の邪魔になりますから、なるべく物を置かないようにしましょう。
- コンロや壁など
コンロや壁につく汚れのほとんどは、調理時の油が飛び散ったものや液体の吹きこぼれです。時間が経つと油や液体が冷えてこびりつくため、コンロを使い終わったら余熱で温かいうちに濡れた布巾で拭くようにします。それでも汚れが固まってしまったら、食器用洗剤を浸み込ませたスポンジでこすり洗いをしましょう。また、長い間にわたってこびりついた頑固な汚れを落とす強力な油汚れ用台所洗剤もあるので、汚れの程度に応じて使い分けてください。
- シンクまわり
シンクまわりに水が付着すると、水アカによるぬめりやカルキの白っぽい汚れ(ウロコ汚れ)の原因となります。これらのぬめりや汚れは一度こびりつくと取り除くのが大変なので、寝る前にシンク全体をアクリルたわしやスポンジでこすり洗いをした後、乾いた布巾で水気を拭き取りましょう。また、排水口のゴミ受けや三角コーナーのゴミも毎日取り除くようにします。ぬめりや汚れがなかなか落ちない時は、クレンザーをつけた歯ブラシやスポンジで磨くとよいでしょう。
温かく湿気の溜まりやすい浴室は、締め切ったままだとカビが繁殖してしまいます。石けんカスや湯アカがカビの栄養源になってしまうため、入浴後は換気扇を回して、冷たい水のシャワーで浴槽内、壁、床の石けんカスや湯アカを洗い流してください。
浴室の掃除は、浴槽内は毎日、壁や床、天井は少なくとも週1回を目安に、洗剤をつけたスポンジでこすり洗いをしてからすすぎ、仕上げにから拭きをします。
- 蛇口のくすみ
不要になった歯ブラシに歯磨き粉をつけて洗うか、それでもくすみや汚れがとれない場合はメラミンスポンジを使ってこすり落とします。
- 鏡の白っぽい汚れ
鏡にこびりついた白っぽい汚れ(ウロコ汚れ)は、一般の洗剤ではなかなか落ちません。比較的汚れが軽い場合は、ティッシュペーパーを酢水に浸したものを鏡に貼り付け、約30分~1時間後に拭き取って水洗いすればOK。けれども長い間放置して真っ白に汚れてしまった鏡は、人工ダイヤモンド配合のクリーナー(100円ショップやホームセンターで手に入ります)を使ってこすり洗いをしましょう。
頻繁に利用するトイレは、知らず知らずのうちに汚れが溜まってしまいがち。そこで1日に1回、トイレの水を流した後にブラシで便器の中~縁裏をこすり、除菌ペーパーで便座や蓋、床などを拭きましょう。これだけでほとんどのイヤなにおいや便器の黄ばみなどを防ぐことができます。さらに週1回はトイレ用洗剤とブラシで便器を掃除し、床は掃除機や雑巾で汚れを拭き取ってください。
- 便器の縁裏
ブラシが届きにくい部分だけに、汚れがこびりつきやすいのが難点。トイレットペーパーを縁裏に敷き詰め、そこにトイレ用洗剤をスプレーして30分程度放置してから水を流すと汚れも一緒に流れ落ちていきます。
- タンクの水受けの汚れ
ホコリや水アカで意外と汚れが溜まりやすい場所。水受けの全面にトイレ用洗剤をしみこませたトイレットペーパーを敷き詰めて10分程度置き、そのティッシュペーパーでこすり洗いをします。
一人暮らしなら、洗濯機は小型のもので十分。コインランドリーを利用するより手軽なので、ぜひ洗濯機を準備しましょう。素材によって洗い方が異なるため注意が必要ですが、基本的にはボタンを押せば、あとは洗濯機がやってくれるのでとても楽ちんです
最低限用意しておきたいものは、一般的な「弱アルカリ性洗剤」と、“おしゃれ着洗い”の「中性洗剤」の2つ。弱アルカリ性洗剤は主に綿や麻素材の衣類などに使用し、中性洗剤は毛(ウール)、絹、化学繊維などのデリケートな素材の衣類などに使用します。さらに弱アルカリ性洗剤には、酵素入り(皮脂や汗の汚れを落とす力が強い)、漂白剤入り(漂白作用で衣類の白さを際立たせる)などがあるので、汚れに応じて選んでみましょう。最近では、1回のすすぎで汚れを落とす濃縮タイプの「コンパクト洗剤」もあり、忙しい朝の時間節約になるため人気があります。
洗濯によって衣類が縮んだり、色移りしたり……そんな失敗を避けるには、事前に洗濯物を4つに分類するようにします。
- 白物
白いワイシャツ、肌着など。白物は分けて洗い、色移りや汚れ移りを防ぎます。
- 色柄物
濃い色の綿素材で、新しいものは色落ちの可能性が。白い布に洗剤液を薄めたものをつけて、裾などの目立たない部分でこすって色落ちしないかどうかチェック。色落ちするようなら分けて洗いましょう。
- 汚れ物
皮脂や泥などの汚れがあれば、汚れに固形石けんを直接こすりつけて洗濯用ブラシで優しく泡立て、汚れを落としてからほかの衣類と一緒に洗います。ひどい汚れの場合はぬるま湯に洗剤液を溶かして30分以上浸け置きをします。
- 手洗い表示のある物
タグを見て、手洗い表示があるものは洗濯機で洗わず、弱アルカリ性洗剤を使って手洗いしてください。
- 型崩れを防止する
ワイシャツなどのシャツ類はボタンをとめてたたみ、洗濯ネットに入れて洗います。Tシャツは襟元が伸びきってしまわないように、襟元を輪ゴムでとめてから洗濯ネットに入れるとよいでしょう。輪ゴムは干す時に外してください。
- 白っぽい繊維汚れを防ぐ
黒や紺などの濃い色の衣類に、ホコリのような白い繊維が付着してしまうことはありませんか? これは洗濯時に、タオルの繊維が濃い色の生地に付着してしまうために起こるものです。なるべく濃い色の衣類はタオル類と一緒に洗わないようにしましょう。
- 洗剤は適量で
洗剤を使う時は、容器などの表示を見て正しい量を守りましょう。多すぎると衣類に洗剤の成分が残り、少なすぎると洗浄力が落ちてしまいます。
- 生乾きのにおいを防ぐ
洗濯した後の衣類などをカゴなどに入れたまま放置しておくと、雑菌が繁殖して生臭いニオイを放ちます。特に温度と湿度の高い夏は、洗濯をしたらすぐに風通しのよい場所に干すようにしましょう。また、室内干しも生乾きのニオイの原因となってしまうのですが、女性の場合、洗濯物を外に干したくないという事情もあると思います。そのような場合は、できれば乾燥機にかけるか、除菌効果の高い部屋干し用の洗剤を使って、部屋干しをしながら扇風機を当てるとよいでしょう。
掃除や洗濯とは違い、料理は絶対にやらなければならないものではありません。食事は外食やコンビニ弁当で済ますこともできますし、学生ならバイト先で賄いを食べる方法もあるでしょう。ただし外食やコンビニ弁当が続けば食費がかかる上、栄養バランスが乱れて健康を損なうおそれもあります。毎食料理をするとなると大変ですが、できれば週に2~3日でも、節約と健康維持を兼ねて簡単な料理にチャレンジしてみませんか?
ヒトは食事を食べることによって、生きるために必要とされる五大栄養素を体内に取り込みます。五大栄養素の種類と、その役割は次のとおりです。
炭水化物 | 体のエネルギー源になる。ご飯、麺などに含まれる |
タンパク質 | 血液や筋肉をつくる。肉、魚、卵、大豆製品などに含まれる |
脂質 | 細胞膜やホルモンの元になる。肉や魚、植物などからとれる油脂に含まれる |
ビタミン | 体のさまざまな機能の調整を行う。野菜、果物、肉、魚などに含まれる |
ミネラル | 体のさまざまな機能の調整を行う。乳製品、海藻などに含まれる。 |
上記の栄養素をバランスよくとろうとすると難しいと思われるかも知れませんね。そこで、和食の基本といわれる「一汁三菜(ご飯、汁物、主菜1品、副菜2品)」のメニュー構成から考えてみましょう。
ご飯で炭水化物を、海藻が入った味噌汁でタンパク質とミネラルを、主菜の煮魚でタンパク質と脂質を、副菜の冷奴とおひたしでタンパク質とビタミンをとる……というように、ご飯と複数のおかずを組み合わせることによって、栄養をバランスよくとることができます。
もちろん一人暮らしでたくさんのおかずを用意するのは難しいですし、丼や麺類などの一品もので手早く済ませたい時もあるでしょう。ただし、その場合も具だくさんの野菜スープを取り入れたり、冷奴など手軽に追加できるおかずを加えたりして、なるべく多くの品目をとることを心がけるとよいでしょう。
一人分の食事では、野菜をなかなか使い切ることができないのが難点。少しでも野菜を長持ちさせる保存方法を紹介します。
じゃがいもなどの根菜 | 新聞紙やラップに包んで冷蔵庫の野菜室で保存する |
ほうれん草 | ポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で立てて保存する(※) |
キュウリ | 表面の水気を拭き取って新聞紙に包み、冷蔵庫の野菜室で立てて保存する(※) |
パセリ・三つ葉 | 常温で、水を入れたコップに立てて茎を浸しておく |
キャベツ | 芯の部分をくりぬき、水で濡らしたキッチンペーパーを詰めてから、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存する |
トマト | ラップで包み、ヘタを下に向けて冷蔵庫の野菜室 で保存する |
※野菜を立てて保存する方法
100円ショップなどで専用の保存用スタンドを購入することもできますが、使い終わった牛乳パックやペットボトルの上部をハサミでカットすれば、スタンドとして利用できます。
冷凍保存は、一人暮らしならぜひマスターしたい便利なテクニック。食材を冷凍して、食べる時にレンジで温めれば料理の手間がかかりません。
ご飯 | 炊きたての状態を1食分ずつラップで包む(冷凍保存の目安/約1ヶ月)。 解凍は電子レンジで |
食パン | 1枚ずつラップで包み、チャック式の保存容器に入れる(冷凍保存の目安/約1ヶ月)。 解凍は霧吹きで軽く水分を含ませ、トースターなどで通常より長めに焼く |
パスタ | 茹でたパスタを水切りして、1食分ずつラップで包む(冷凍保存の目安/約1ヶ月)。 解凍は熱湯にくぐらせるか、オリーブオイルを振って電子レンジで |
納豆 | パックのままチャック式の保存袋に入れる(冷凍保存の目安/約3週間)。 自然解凍でOK |
カレーのルー | チャック式の保存袋に入れる。ジャガイモは冷凍すると食感がボソボソになるので、袋の上からジャガイモをつぶしておく(冷凍保存の目安/約3週間)。 解凍は保存袋のままお湯を張った鍋に入れて戻す |
干物 | 1枚ずつラップで包んでから酸化防止のためにアルミホイルで包み、チャック式の保存袋に入れる(冷凍保存の目安/約1ヶ月)。 解凍は凍ったままグリルで通常より長めに焼く |
短時間で手早く食事の準備をするなら、電子レンジを使った料理もおすすめ。食材を容器に入れてチンするだけで蒸し料理ができるシリコンスチーマーや、ご飯を炊く容器、パスタを茹でる容器などが市販されています。電子レンジを使うことで料理の時間を短縮できるだけでなく、お手入れは使用後にレンジの内部を布巾で軽く拭けばいいので、料理後の掃除の手間も軽くなります。
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最終更新日 2024年10月30日
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