断熱材には、外気温の影響から住宅を守り、エアコンの効率を上げて余分なエネルギーを抑える効果があります。
新築住宅では断熱材を入れるのが一般的ですが、工法には大きく分けて「内断熱」と「外断熱」の2種類があり、どちらを選ぶか迷ってしまうことも。
内断熱は構造物(柱など)と構造物の間にグラスウールなどの素材を充填するもので、日本のほとんどの住宅で取り入れられている工法です。一方、外断熱は住宅の外側をポリスチレンフォームやウレタンなどの素材で魔法瓶のようにすっぽり包み込んでしまう工法です。一般的には、内断熱は低コストでも経年劣化により断熱効果が落ちる場合があり、外断熱は内断熱よりも機密性が高いものの割高であるとされています。
とはいえ、両者の断熱効果は設計や施工方法、気候、立地条件などによって変わってくるため、どちらが優れているとは言えないのが現状です。
新築やリフォームの場合は、まずは設計会社や施工会社に内断熱と外断熱のどちらが適しているか相談してみましょう。
上でも述べたように、内断熱と外断熱の断熱効果は設計や施工方法が大きく関わってくるので、好みだけでは選べない部分もあるからです。
内断熱と外断熱の工法だけでなく、断熱材の種類にもさまざまなものがあります。性能や費用を見極めたうえで、納得のいくものを選びましょう。
手軽に断熱効果を上げる手段として、市販の断熱シートを利用する方法があります。
足元の冷気を防いでくれるほか、電気カーペットの下に敷けば熱を逃がさないので、設定温度を低くしても温かな効果が得られます。家族が集まる場所に集中的に利用できるのも断熱シートの魅力といえるでしょう。
断熱シートは室内の温かな空気をガードしてくれますが、その性質上、湿気が溜まりやすくなってしまいます。特に敷き布団の下に敷くと寝汗で蒸れやすくなりますので、除湿マットなどを併用すると良いでしょう。
次のページでは「窓」について説明します。>>
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最終更新日 2024年12月02日
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