【リフォーム】築年数別にみる(床)チェックポイントと劣化を防ぐコツ

リフォーム完全マニュアル 第1回

築年数別にチェック!住宅の劣化しやすい部分とは?

  • 屋根
  • 外壁
  • バルコニー
  • 水まわり
  • 床
  • 外まわり

床

床の劣化を見極めるためには、目視を行うと同時にスリッパや靴下などを履かずに素足で家中を歩き、何か違和感がないか足裏の神経を研ぎ澄ませてみると良いでしょう。床の傾きや床材の沈み、剥がれ、浮きなどを見つけるには、この方法が有効です。

とはいえ、目視と足裏の感触だけでは、表面上のトラブルしか分からないもの。目には見えない床下の状態を確かめるには、専門家による調査を依頼することをおすすめします。

床

築年数別に見る「床」の劣化ポイント

築10年未満
フローリングにキズや凹みができてしまったら、その都度修理を。3~5年に1回、畳の裏替え、表替えを行う。
築10年以上
築10年を過ぎたら、床下に腐食などがないか一斉点検。古くなった畳も取り替えが必要。
築20年以上
歩く度に床鳴りがする、部分的に浮き沈みがあるなど、劣化のサインがあればすぐに専門家に相談する。

※築年数別に見る劣化事情は、住まいの周辺環境や施工の品質によって大きく変化する可能性があります。

「床」のチェックポイントはこちら!

  • 床材にキズや凹みがないか
  • 歩くと部分的に沈む部分がないか
  • ビニル系床がはがれている部分がないか

<解説と解決方法>

床材にキズや凹みがないか
家具を動かしたり、何か物を落としてしまったりして、床材にキズや凹みがついてしまうのはよくある話。フローリングであればワックスをかけることである程度の予防が可能ですが、それでも破損してしまったら、補修剤やパテを使って対処します。
ビニル系床材やカーペットであれば、キズの部分を切り取って、同柄の端材を貼り合わせる方法が有効でしょう。
畳の場合は、凹みの跡に固く絞った布を置き、上からアイロンを当てて蒸らした後に自然乾燥すると、凹みを緩和できます。
歩くと部分的に沈む部分がないか
床の一部が沈むような場合、床の下地材か、床材が劣化している可能性があります。湿気による木材の傷みや、シロアリ、地盤沈下などの原因が考えられますが、原因の究明や修繕を自分で行うことは困難です。まずは応急処置として、沈む部分にベニヤ板などを敷いて踏み抜かないようにした上で、専門家に相談してください。
ビニル系床がはがれている部分がないか
ビニル系の床材は、通常10年ほどで寿命を迎えます。多少のはがれであればホームセンターで販売している床用接着剤を使って接着をすることもできますが、それでもめくれが戻らないようであれば張り替えを検討しましょう。
特に浴室、洗面所、キッチン、トイレなどの床は、はがれた部分から水分が床下に入り込んで木部を腐らせ、最悪の場合は、床が抜けるようなことにもなりかねません。日ごろから床についた水気はしっかり拭き取るようにして、床材がめくれてきたらきちんと対処することが大切です。

「床」の劣化を防ぐコツ

家族が毎日歩き回る床は、まさに生活の土台となるもの。足元の安全を守るためにも、定期的なメンテナンスで劣化を防ぎ、もしもトラブルが発生したら、すぐに発見して修繕するようにしましょう。

フローリングのお手入れ方法
メンテナンスの中心は掃除機がけと拭き掃除です。水拭きだと木が劣化してしまうので、雑巾をきつく絞るか、乾拭きを心がけてください。
フローリングを使い続けていくと、次第にツヤが失われ、汚れやキズがつきやすくなってしまいます。そのため定期的にワックスをかけて、床に保護膜をはりましょう。
定期的なワックスがけが難しい場合は、ニスを塗るとツヤが長持ちしますが、UV塗装やセラミック塗装の床材だとニスをはじいてしまいます。
ビニル系床のお手入れ方法
ビニル系床材は耐水性にすぐれ、お手入れも簡単でキズが付きにくいのが特徴。普段のメンテナンスは掃除機がけと水拭きだけで十分ですが、年数が経って黒ずんできたら住宅用洗剤などを使ってスポンジでこすり、仕上げに水拭きをするとキレイになります。
このように便利なビニル系床材ですが、欠点としては床材がはがれるとそこから水分が入り込み、木部を腐らせてしまう可能性があることが挙げられます。床材のはがれを見つけたら早めに補修しましょう。
畳のお手入れ方法
張り替えは畳屋さんにお願いするとしても、日頃のメンテナンス次第で、畳の寿命は驚くほど変わります。例えば普段のお手入れは、座敷用のほうきで掃き、取り切れなかったホコリやゴミは乾拭きをするようにします。ほうきも乾拭きも、畳の目に沿って行うようにしましょう。
ほこりが気になるからといって毎日のように掃除機をかける人もいますが、掃除機のかけすぎは傷みを早めてしまうので避けた方が無難でしょう。さらに年1回、梅雨明けの頃に畳干しをすると劣化を防ぐことができます。
専門家に第三者の立場から住宅を診断してもらう方法もあります。
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最終更新日 2024年10月30日