年収や家族構成、生活プランなどによって異なりますが、頭金(自己資金)の目安は、物件価格の2~3割程度と言われています。「気に入った物件は見つかったけれど、頭金が足りない!」……そんな状況になったら、あなたはどうしますか?
物件価格以外にも、諸費用や生活費、引っ越し費用、家具の買い替え費用などを考慮すると、今ある預貯金をすべて頭金に回すのは厳禁です。必要最低限のお金を手元に残しつつ、足りない頭金を捻出する方法を探っていきましょう。
(1)低金利のローンを探す
金融機関の情報を集めて、少しでも金利の低いローンを見つけましょう。住宅ローンの借入れは高額ですから、わずかな金利の違いで、総返済額が大きく変わってきます。いろいろな住宅ローンの金利や条件などを細かく比較・検討できるWEBサイトもありますから、ぜひ調べてみてください。
- 住宅ローン比較・一括審査申込み実際に住宅ローンを組む際には、複数の金融機関から各プランをしっかり比較検討して選びましょう。
(2)家計を見直して節約する
まずは家計にムダがないか、使途不明金がないか把握することをおすすめします。家計簿を見直しながら、毎月の支出を項目別に書き出し、必要なものだけチェックしていきましょう。チェックがつかなかった項目が節約対象になります。
毎月の電気代も、こまめにスイッチを切ったり、設定を変えたりすれば「塵も積もれば山となる」の例えどおりムダを省くことができます。何より、家族で節電に励むことによって、「マイホームのために頑張ろう!」という団結力が高まるでしょう。
(3)不要な保険の見直し
支出の中で、意外と見過ごせないのが保険料。例えば、複数の保険で保障内容が重複していないでしょうか?また、保険加入から数年が経過していると今のライフスタイルには必要ないオプションが含まれていることもあります。
ちなみに、多くの民間ローンや「フラット35」では、団体信用生命保険の加入を借入れの条件にしています。団体信用生命保険とは、住宅ローンの返済途中で死亡もしくは高度障害になった場合に、借入れ者の代わりに保険会社がローンの残高を支払うというものです。ですから、団体信用生命保険の保障内容によっては、借入れ者の生命保険の死亡保障額を見直すことも可能です。
(4)親から贈与を受ける
親から資金の援助が得られるなら、お願いしてみるのも一つの手と言えます。通常、一定額以上のお金のやり取りがあれば贈与税がかかりますが、物件購入時に父母や祖父母から贈与を受ける場合に限っては、税額軽減措置が適用されます。
■直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税制度の概要
贈与者の要件 | 受贈者の父母、祖父母などの直系尊属 |
---|---|
受贈者の要件 | 贈与を受けた年の1月1日に20歳以上で、所得が2,000万円以下の者 |
適用の条件 | 家屋の床面積が50m²以上240m²以下 床面積の2分の1以上に相当する部分が専ら居住用であること、他 |
2014年12月31日までの期間限定の特例である「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」制度では、20歳以上の者が父母や祖父母などから住宅資金の贈与を受けると、最大1,200万まで非課税に。さらに、もとからある「相続時精算課税制度」を組み合わせることも可能です。これは生前贈与分を相続時に精算する仕組みで、住宅資金に限らず2,500万円まで非課税になります。また「暦年課税制度」と言って、住宅資金に限らず1年間に110万円以下であれば非課税で贈与を受けられる制度もあります。
■非課税贈与の上限
2013年 | 2014年 | |
---|---|---|
耐震・エコ住宅(※) | 1,200万円 | 1,000万円 |
一般住宅 | 700万円 | 500万円 |
※「耐震住宅」とは住宅性能表示制度における耐震等級2以上または免震建築物に該当する住宅、「エコ住宅」とは同省エネ等級4の住宅(いずれも住宅の床面積は50m²以上240m²以下)
直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税制度の概要については右の表をご参照ください。
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最終更新日 2024年10月30日
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