2018年9月5日 更新

自宅介護を行うためには、多くの人の協力が必要です。ここでは介護で何か困りごとがあった時に相談できる人や組織などを紹介します。
自宅介護では、介護生活を支えてくれる人や組織が多ければ多いほど、家族の負担は軽くなります。今は特に困りごとがないという場合でも、いざという時の相談先をチェックしておいて損はありません。
高齢者介護を支えるために、専門の相談員(主任ケアマネジャー、社会福祉士、保健師など)が介護全般の相談を受け付け、適切なアドバイスを行う総合相談窓口です。
これから介護が始まる場合、介護保険サービスを受けるために必要な要介護認定の申請なども含めて、最初に相談に訪れたいのが、この地域包括支援センターです。
地域包括支援センターは市町村による直営か、市町村が委託した地域の医療法人や社会福祉法人などが運営にあたっています。センターでは介護相談のほかに、要支援認定を受けた人の予防ケアプランの作成なども行っています。
地域包括支援センターを探すには…
市町村のWEBサイトなどに地域包括支援センターの窓口リストが掲載されています。
要介護と認定された人に対して、適切な介護保険サービスを受けられるようにケアプラン(介護プラン)を作成し、サービスの手配などを行う「介護保険サービスの調整役」です。
ケアマネジャーの多くは地域の居宅介護支援事業所に所属しており、介護を受ける人が居宅介護支援事業者と契約を結ぶと、担当のケアマネジャーがつきます。
担当のケアマネジャーは定期的に本人や家族と面会を行い、必要なサービスの内容を見直したり、生活上のアドバイスを行ったりします。
ケアマネジャーは担当制なので、本人や家族にとっても、気軽に相談しやすいメリットがあります。相談内容も、介護保険以外の介護サービスや、介護生活での困りごとなど多岐に渡ります。
ケアマネジャーに相談するには…
自宅介護の場合、地域包括支援センターなどで配布される地域の居宅支援事業所リストを見て、利用したい事業者に連絡をとりましょう。
地域の社会福祉協議会では、高齢者や障害のある人が生活を送る上で、悩みや不安があれば相談にのり、必要な支援を行っています。
相談内容は、「福祉サービスの利用方法が分からない」といったものから、「物忘れがあり、お金の取扱いに自信がない」「通帳や年金証書などをなくしてしまった」などの日常的な困りごとまで、直接来所や電話などで受け付けています。
社会福祉協議会を探すには…
都道府県の社会福祉協議会のWEBサイトにある連絡先をチェックしましょう。
介護サービスの利用者と、サービスを提供する事業所との間に入って、橋渡しをする専門の相談員です。
例えば、介護サービスを受けていて、何らかの悩みや不満を感じることがあったとします。そのような時、介護サービス事業者に直接相談することもできますが、相談しても解決しなかった場合や、直接言い出すのが難しい場合に、介護相談員が本人や家族に代わって事業者と意見を交わし、問題の解決に当たります。
介護相談員に相談するには…
「介護相談・地域づくり連絡会」のWEBサイト(http://kaigosodan.com/)に、介護相談員の派遣を行っている地域の窓口リストがあります。
地域が主体となって、介護が必要な本人や家族を支援する取り組みも広がっています。
- 見守りネットワーク
一般家庭に立ち寄る機会のある新聞やドリンクの配達業者、地元客が多いコンビニやスーパーなどが協力して、1人暮らしの高齢者をゆるやかに見守り、異変に気付いたら行政に連絡をとるなどの対処を行います。
- 徘徊SOSネットワーク
地元客が多いコンビニやスーパー、タクシー事業者などが協力して、認知症のある人が行方不明になった時に警察と連携を行い、早期発見・保護を目指します。
地域のコミュニティ・ネットワークを探すには…
担当のケアマネジャーに、お住まいの地域で活動しているネットワークがないか問い合わせてみましょう。
その地域で介護をしている人たちが集まって、お茶や軽食をとりながらお互いの介護の悩みを聞き合う交流の場です。「ケアラーズカフェ」「認知症カフェ」といった名称の場合もあります。
介護者の会は、相談するというより情報交換や気晴らしの場です。介護者同士が気持ちを共有することで、介護生活の心の支えとなっています。
介護者の会を探すには…
地域包括支援センターや、役場の高齢者福祉課などに問い合わせると、介護者の会の連絡先や開催日などを教えてもらえます。
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