2014年7月8日 更新
住みたい地域が絞りこめたら、いよいよ住まい探しです。
田舎暮らしを快適にする住まいの持ち方と探し方をチェックしましょう。
地域差はあるものの田舎の は低く、一軒家でも月3~6万円前後で借りられるケースが多いようです。物件によっては定住して家を維持管理してくれればタダということも。
中古や新築住宅の購入となると費用もかかり、もしも移住先になじめなかった時に後戻りできないことも考えられますが、賃貸なら最小限のリスクで田舎暮らしを始められます。
注意点
田舎の空き家は賃貸よりも売りに出されることが多いため、賃貸物件の数自体が少なく、選択肢が限られてしまうかも知れません。加えて多くの大家さんは借り手が近隣住民とトラブルを起こすことを何よりも嫌います。借り手がきちんと地域に溶けこめるかどうか確かめるために、大家さんとの面談や誓約書などを求められる場合もあります。
築年数や土地面積をはじめ、一戸建て、ログハウス、古民家といった住まいのタイプによって価格はさまざま。一般的には500万円~1,000万円の予算で家探しをする人が多いようです。希望する条件を不動産会社に伝えておくと、条件に合った住宅が売りに出た時に連絡をもらえます。
中古住宅は長年空き家である家も多いため、リフォーム済物件でない限りは、ある程度の修繕・リフォーム費用がかかるでしょう。
注意点
どんなに価格が安くても、傷みが激しい物件であればリフォーム費用に数百万円程度かかることもあります。物件を見学する時は基礎にヒビ割れがないか、床下に腐食やシロアリの被害がないか、水まわりは大丈夫かなどを調べましょう。住宅の劣化をチェックする方法住宅の劣化しやすい部分とは?
https://www.e-life.jp/column/degradation_point/
資金に余裕があり、立地や住宅タイプのこだわりが強い人は、土地を購入して自分好みの家を新築することをおすすめします。地元の業者に施工を依頼すると助成金が出る自治体もあります。
注意点
土地を探す時は、公道や電気、ガス、上下水道などのライフラインをきちんとチェック。場合によっては電線や水道の引き込み料が発生することもあります。過去に洪水や土砂崩れなどの災害が起こっていないかどうかも確かめてください。
移住候補地が遠方の場合、まずはインターネットで移住先の家・土地に関する情報を収集するのが一般的です。
ネットの情報は複数の物件の土地面積や価格などのデータを比較・検討するのに役立ちますが、気になる物件が見つかったら、必ず現地の物件を見学して周辺環境や住宅の状態をチェックしてください。現地を見ずに購入を決めると、トラブルの原因になるので絶対に避けましょう。
基本的には何社でも問い合わせ可能ですが、多ければ多いほど不動産会社からの電話対応やメールの返信だけで手一杯になってしまう可能性があります。できれば最初は2~3社以内に問い合わせをして、担当者からのメールや見学時の対応などを見て最終的に1社に絞っていく方法が効率的です。
なるべく多くの物件を見学したい気持ちは分かりますが、過疎地の場合、候補の物件が近隣に集中しているとは限りません。物件数にこだわるより、1つ1つの物件をじっくりチェックすることを優先しましょう。場合によっては泊まりがけで見学に出かけてみてください。地域の夜間の様子を知ることができますよ。
季節ごとの温度、湿度、雨量など気候のつらさは経験してみないと分からないケースも。移住前には少なくとも夏の暑さと冬の寒さを経験しましょう電気、ガス、上下水道などのライフライン電線の引き込みが困難な立地、井戸の工事が必要な立地などもあります。トイレは水洗か汲み取り式かも確認交通の便車がメインとは言え、念のため鉄道やバスの本数などを調べておきます生活に必要な施設までの道のり・時間病院、スーパー、コンビニ、ガソリンスタンドなど。都会ほど充実していなくても、通える距離にあるかどうか確認を金融機関までの道のり・時間大手都市銀行が地方に進出するケースはごくわずか。地元の銀行や信金が頼りになる場合が多いようです 学校までの道のり・時間子どもがいる家庭は必ず確認してください。地域によっては高校がなく、遠方の高校に下宿するケースもあり
自然災害や害獣について地域のハザードマップを見て津波や洪水、土砂崩れの危険性を確かめましょう。クマやイノシシなどの出没範囲もチェックしますハザードマップの確認先国土交通省ハザードマップポータルサイト
http://disapotal.gsi.go.jp/
※右の災害を選択して、地図上で調べたい地域をクリックする
基礎のヒビ割れ表面の細かいヒビなら特に心配なし。ただしヒビの中が見えるほど大きいヒビ割れなら、構造的な欠陥を疑うべき
外壁のヒビ割れ建物の歪みやシロアリの発生によって外壁にヒビが走る場合があります床下の腐食床下を覗いて、腐食やシロアリの被害がないかチェックします雨漏りの有無屋根の軒裏や窓まわりなどに雨漏りのシミがある住宅は要注意。雨樋に雨水が溢れていないかどうかも確認しましょう屋根の状態瓦やスレートなどの屋根材にズレや損傷がないか、屋根全体を見渡してチェック
地域の人たちの雰囲気
最初からうまくいくとは限りませんが、地域に溶けこめそうかどうかじっくり考えてみてください
地域で協力が必要な行事の有無
お祭りや葬儀などは地域で協力し合う地域がほとんど。どんな行事があるか、地域の人に尋ねてみましょう
地元自治体の助成金などの有無
移住者に対して、中古住宅のリフォーム費用や新築の建設費の一部を助成してくれる自治体もあります。
※自治体の支援制度については「田舎暮らしをサポートする制度」で紹介します
古民家について明確な定義はありませんが、日本の伝統的な建築方式による木組みの住宅で、江戸時代~昭和初期くらいまでに建てられたものを指す場合が多いようです。
古民家の魅力といえば、長年にわたって使い込まれた木の風合いや、現代建築には見られない趣のある佇まい。伝統や歴史が見直されつつある現代では、昔懐かしい古民家の人気が高まっています。
けれども一方で、現代建築のような明るさや、断熱性・気密性が期待できないというデメリットもあります。また、古民家の多くは傷みが激しく、リフォームやメンテナンスに費用がかかります。
単に憧れだけで古民家を選ぶのではなく、これらのデメリットを理解した上で、古民家に住むかどうかを判断しましょう。多少の不便や修繕も楽しみのうちと思える人が、古民家での生活に向いています。
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最終更新日 2024年10月30日
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