【建物の内外】見学時のチェックポイントは?
建物が既に完成している建売住宅やマンションは、実物を見て住みやすさをイメージできるのが大きなメリット。採光や通風、設備の使い勝手、外観デザイン…など、雰囲気や細部の状況まで念入りに確認したいものです。
【採光・通風・眺望】をチェック
明るい日差しや気持ちよい風を感じる家を選ぶ
「日当たり」や「風通し」は、家探しの条件として挙げられることが多いポイント。これらは建物の立地と方角、間取りなどの設計によって変わってくるため、現地で確かめておきましょう。
□日当たりはよいか?
日当たりが悪いと、昼でも室内が暗く、洗濯物も乾きにくい。一般的に日当たりがよいとされる南向きの立地も、隣家との距離などによって日照が遮られることもあるので確認は必須。
□風通しはよいか?
部屋の対面や、高低差のある位置にそれぞれ窓が配置されていると、風通しがよくなるケースが多い。一方で風通しが悪いと、湿気やほこりがたまりやすく、シックハウス症候群のリスクが高まる。
□窓から見える眺望はどうか?
隣家の建物が迫っていたり、道路の人通りが多かったりすると落ち着かないことも。中からの眺望に加えて、外からどのように見られているかもチェックし、プライバシーが気になる場合は目隠しを検討する。
□騒音や振動が気にならないか?
線路や幹線道路沿いの立地だと、騒音や振動を感じやすい。また、頻繁に救急車が出入りする病院や、工場、学校の近くなども騒音が気になりがち。人によって音の感じ方はまちまちなので、現地で確かめることは大切。
【間取り】をチェック
家の広さや間取りによって、使い勝手も変わる
新居で快適に暮らすためには、使いやすい広さや間取りであることが大前提。室内を見ながら、どんな暮らしになりそうかイメージしてみてください。
□十分な広さを確保できているか?
狭すぎず広すぎず、家族の人数や暮らしに見合った広さが理想。これから出産や子どもの独立、老親との同居の予定があるなら、将来必要となる広さや部屋数を考えて家を選ぶとベター。
□生活や家事にまつわる動線はスムーズか?
動線が悪いと、家の中の移動に時間がかかり、ストレスを感じる原因に。「洗濯をしながら調理を済ませる」「帰宅後にリビングで一休みして個室に向かう」など、暮らしに沿って実際に動線を歩いてみるのがおすすめ。
□適切な場所に、十分な収納スペースがあるか?
収納量はもちろん、使いたいときにサッと取り出して、使った後はすぐにしまえる場所に収納があることも大事。玄関収納、各部屋のクローゼット、納戸など、それぞれの収納が使いやすい高さや奥行かどうかも確認。
□浴室やトイレの配置に問題がないか?
浴室から個室へ向かう際にリビングや玄関を通らなければならない間取りだと、来客時にお互い気まずい思いをする羽目に。また、家族が集まるリビングなどの近くにトイレがある場合、音やにおいが気になる可能性がある。
□家電・家具の搬入ルートは確保できるか?
冷蔵庫や洗濯機、大型家具などを搬入する際のルートをチェックする。玄関ドアや室内ドア、廊下、階段の幅や高さによっては搬入できないこともあるので要注意。マンションの場合はエレベーターの幅や高さ、奥行も調べておく。
【部屋】をチェック
長時間過ごす場所だから、部屋の居心地を重視する
部屋の広さや明るさは、居心地のよさに直結します。入った瞬間の印象はもとより、家具の置き場所、コンセントの場所なども確かめましょう。スマホの電波チェックも忘れずに。
□部屋の広さは適当か、手持ちの家具は置けるか?
部屋の用途に見合った広さがあるか確認。ベッドなどの大型家具を置いたら歩くスペースがない、クローゼットのドアが開かない…なんてことにならないよう、置き場所も検討する。
□窓の大きさや配置は適切か?
大きな窓がたくさんあると明るく開放的だが、冷暖房効率が落ちてしまう。また窓の位置が隣家の窓と「お見合い」状態になっていると、お互いのプライバシーが丸見えになる可能性もあるので注意。
□ドアや窓の開閉はスムーズか?
各部屋のドアや窓を実際に開閉して、開け閉めに違和感がないか確認。室内ドアには開き戸・引き戸・折れ戸などの種類があり、種類や開閉の向きによって家具などの配置に困ることも。
□コンセントの場所や数は適切か?
物件見学で意外と見落としがちなのがコンセント。家電を使いたい場所に、必要な数のコンセントがあるかどうかを確認する。TVコンセント、LANコンセントなどの場所も確認したい。
□スマホの電波状態は良好か?
電波状態が悪いとスマホが繋がりにくかったり、通話が途切れたりしがち。家の中でも特に、リビングや寝室のようにスマホを使用することが多い部屋の電波状態はチェックしておく。
【水まわり】をチェック
使いやすく、掃除の手間が省ける設備だと◎
キッチン、浴室、洗面室、トイレといった水まわりは、毎日使うものだからこそしっかりと見ておきたい設備。広さ、使いやすさ、機能面など、多角的にチェックするのがコツです。
□キッチンは好みのレイアウトか、使いやすいか?
キッチンとダイニングが一体になったオープンスタイルや、キッチンが独立しており調理に集中しやすいクローズドスタイルなどがあるので、好みや作業のしやすさで選ぶ。冷蔵庫の置き場所とサイズも確認する。
□洗面室やトイレの設備は使いやすいか?
1日に何度も利用する衛生設備。使いやすい広さや機能を備えているか、好みの内装かどうかなどをチェックする。家族だけでなく、来客が利用することも想定して使い勝手を確認するとよい。
□洗濯機の置き場所とサイズは?
浴室の近くや洗面室が置き場所となることが多い。洗濯機を回した後、物干し場に移動しやすいなど使い勝手のよい場所か、また手持ちの洗濯機が置けるサイズかどうかを確かめる。
□浴室の設備は使いやすいか?
普段の入浴はシャワーのみで済ませるか、それともゆったりと浴槽に浸かるかで、浴槽や洗い場の必要な広さも変わってくる。他にも浴室乾燥機の有無など、ライフスタイルに応じて浴室の使いやすさを判断したい。
□換気はしっかりしているか?
湿気がこもりがちな水まわり。換気が不十分だと、湿気を排出できずに結露やカビの原因となってしまう。毎日気持ちよく使用するために、換気扇や窓の有無を確認しておく。
【外観・外まわり】をチェック
「家の第一印象」を決める見た目と、機能面も重視
家のイメージを左右する外観や外回り。見た目の印象はもちろんですが、防犯やプライバシーも考慮して、住みやすさを判断しましょう。
□建物の外観・デザインはどうか?
建物の正面や側面、少し離れた場所などから見渡して、好みの外観デザインかどうかを確かめる。周囲の街並みと調和しているか、10年後、20年後に飽きのこないデザインかどうかも判断基準に。
□隣家との距離やエアコン室外機の向きはどうか?
隣家の建物との距離が近すぎると、生活音が気になりがち。また、エアコン室外機の向きによっては熱風が建物や植栽に直当たりすることがあり、ご近所トラブルの原因になる。
□防犯面の配慮があるか?
住宅への侵入犯罪を防ぐために、周囲からの見通しがよく、侵入者が身を隠す場所や死角のない外観が望ましい。門扉やフェンス、玄関ドアの複数ロック、面格子といった防犯対策の有無も確認する。
□駐車スペースは出し入れしやすいか?
マイカーを駐車スペースに問題なく出し入れできるかをチェックする。たとえ駐車スペースに十分な広さがあっても、間口や前面道路の幅によっては駐車が難しいこともあるので気を付けたい。
まとめると…
物件見学で比較・検討の材料を増やす。自分の目で良い点・悪い点を確かめよう
家探しにおいて、希望条件を100%満たす物件を見つけるのは至難の業。大抵の場合は、どうしても譲れない条件を優先したり、妥協できる条件は妥協するなどして、複数の候補の中からベストの選択肢を探っていくことになります。
だからこそ、物件見学ではその物件の良い点、悪い点を自分の目でチェックして、比較・検討する際の材料を増やしていくことが大切。判断に迷うことがあれば、不動産会社の担当者のアドバイスも参考にしてくださいね。
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最終更新日 2024年10月30日
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