住まいの楽しみが広がる!庭・アウトドアリビングのある家で暮らす

庭の主な役割と種類

2025年2月3日 更新
庭の主な役割と種類

家を建てるなら、建物のことはもちろん、庭をつくるかどうかもきちんと考えておきたいもの。最近では土地の狭小化が進み、庭のない新築住宅も多いですが、「あえて庭のある家に住む」メリットについて考えてみましょう。

庭が果たす役割とは

庭があることで、日々の暮らしが豊かに

一戸建ての庭は、単なる「敷地内の建物がない部分」ではなく、暮らしの満足や住み心地にかかわるメリットがたくさんあります。ここでは庭の役割を知り、庭のある生活をイメージしてみましょう。

日当たりと風通しを確保する

    都市部の住宅密集地でも、敷地の南側や東側に庭を配置することで、建物への日照を得やすくなります。日当たりのよい明るい家は住み心地がよく、冬でもポカポカの日差しで快適に過ごせます。
    さらに庭によって隣家との距離が生まれるため、風の通り抜けがよくなり、夏の湿気や温度を抑える効果も期待できます。

家族のプライバシーを守る

庭があると、隣家と一定の距離が保たれるので、お互いの生活音が漏れにくく、プライバシーを保ちやすくなります。
また、自宅の建物が隣家や道路に迫っている場合、外の視線が気になって窓が開けられない…ということも。庭の植栽やフェンスで目隠しをすれば、窓から生活のようすが丸見えになるのを避けられます。

眺めのよさと開放感をもたらす

花や草木に彩られた庭は、暮らしの中の身近な自然の風景です。リビングやダイニングから庭を見渡したり、窓を開けて季節の移り変わりを感じることで、心地よい安らぎを得られるでしょう。
ほかにも、家の中にいると自然と目線が窓の外に向かうため、空間の広がりや開放感も味わえます。

趣味やくつろぎの場になる

庭がある家ならではの楽しみとして、ガーデニングや家庭菜園を挙げる人は多いもの。自分の手で育てた草花や樹木を愛でたり、とれたての野菜を食卓に出したりする喜びは格別です。
このほか、庭のデッキやテラスでBBQをする、テントを持ち込んで庭キャンプをする、ゴルフの練習場にするなど、思い思いに過ごしてはいかがでしょうか。

子どもやペットの遊び場になる

子どもを屋外で遊ばせる場合、道路への飛び出しなどが心配ですが、自宅敷地内の庭なら安心です。子どもが小さいうちは芝生を敷いたり、砂場をつくったりして、成長に応じてバスケットボールやミニサッカーのゴールを設置するなど、思いきり遊べる環境を整えましょう。
また、犬がいる家庭なら、庭にドッグランを設置すれば気軽にノーリードで運動させることができます。

近隣の景観、美しい街並みをつくる

美しく手入れされた庭は、その家に住む人はもちろん、近隣の人たちの目を楽しませる景観になり、街並みの雰囲気をつくる要素となります。
庭の植栽などに周囲の視線を集めることで、空き巣や泥棒といった侵入犯罪の防止にもつながります。

庭のさまざまな種類を知る

庭の種類が変われば、配置や用途も変わる

一口に「庭」といっても、その配置場所や用途などによって、いくつかの種類に分けられます。 それぞれの種類の特徴を知っておくと、庭づくりの計画の際に役立ちます。

主庭(メインガーデン)

    庭の中で一番広く、リビングやダイニングといった主要な居室に面しているメインの庭です。
    主庭に芝生を敷いたり、植栽や花壇を配することで室内からの印象や景観がよくなり、暮らしの潤いにつながります。
    敷地の南側など日当たりのよい場所につくられることが多いので、ガーデニングや家庭菜園を始める、洗濯物干し場にする、デッキやテラスでBBQをするなど、家族の趣味やライフスタイルによって用途もいろいろです。

中庭

中庭とは、建物や外壁に囲まれた庭を指します。主庭と中庭を別々に設けることも可能ですが、中庭をつくる場合は、中庭が主庭を兼ねる場合がほとんどでしょう。
中庭があると家の中に日差しや風が届きやすいため、日照や通風を確保しにくい立地などで庭を計画するなら、中庭が有力な選択肢となります。
プライバシー性にすぐれていることから、BBQなどの飲食や、夏場の子どものプール遊びも気兼ねなく楽しめます。

また、中庭は、その形状によって「コの字型」「L字型」「ロの字型」といったタイプに分けられます。

・「コの字型」の中庭

    三方を壁で囲まれているタイプの中庭です。プライバシーを守りながら自然光を取り込みやすく、一方向が抜けていることで適度な開放感も得られます。

・「L字型」の中庭

    二方を壁で囲まれているタイプの中庭で、残りの二方は目隠しフェンスなどでプライバシーを確保します。外からの視線を気にせず、広々とした空間をつくれます。

・「ロの字型」の中庭

    家の中心部に中庭があり、四方を壁で囲まれています。ロの字型の中庭は外からの視線を完全に遮断できることから、プライバシー性が最も高いタイプとなります。
    また、カーテン不要で家中のほとんどの場所から中庭を一望できるのも特徴です。

前庭

    前庭とは、敷地の入り口から玄関までのアプローチまわりの庭を指します。
    訪問者が最初に接する場所であり、道路からも目に触れる前庭は、家全体のイメージに大きく影響します。

裏庭(サービスヤード)

    建物の裏手にある庭のことで、勝手口や建物の外周通路(犬走り)を通って出入りします。
    道路に面した前庭とは違って人目に触れにくいため、物置やゴミストッカーを設置する、洗濯物を干すなど、主に家事作業の場として活用されます。

坪庭

    採光や鑑賞のためにつくられる、こぢんまりとした庭のことを坪庭といいます。中庭と同様に、周囲を垣根などに囲まれた空間ですが、広さが1~2坪程度と中庭よりも狭く、デザイン性の高いものが多いのが特徴です。
    かつての坪庭は、竹垣や玉砂利、灯篭、水盤などを組み合わせた和のイメージが定番でしたが、最近では和モダン風や洋風の坪庭も増えています。

屋上庭園

    その名のとおり、建物の屋上につくられる庭です。住宅がひしめく都市部などでは、限られたスペースを有効活用するため、屋上庭園を選択するケースも見られます。
    一般的な地上の庭と同様に、家族のコミュニケーションや趣味の場として活用されますが、高さがある分、地上より見晴らしがよく、空の近さや開放感が味わえます。また、周囲に高い建物がない場合は、人目を気にせずくつろいだり、日当たりのよさを生かして洗濯物を干したりするのもよいでしょう。

まとめると…まとめると…

我が家の理想はどんな庭? 種類や特徴を押さえて、理想をイメージしよう

「景色を眺める」「趣味を楽しむ」など、庭をつくる目的は人それぞれ。庭の種類によっては、敷地内での配置や見た目の印象、住み心地まで変わってくることもあります。
この機会に庭の種類や特徴を押さえ、自分の理想に近いイメージはどんな庭か考えてみましょう。

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最終更新日 2025年2月3日