簡単・快適!「ベランピング」
アウトドアのレジャーといえば、かつては自然のなかに出かけて楽しむのが一般的でしたが、近年はコロナ禍による外出控えで、自宅のベランダやテラスでアウトドア気分を満喫する「ベランピング」を始める人が増加中。人ごみや外出の不安を避けて、飲食をしたり、くつろいだり…と、思い思いの時間を過ごせます。
ベランピングとは?
自宅のベランダやテラスがアウトドアの舞台になる
ベランピングは「ベランダ・グランピング」とも呼ばれ、ベランダやテラスで屋外の開放感を味わいながら快適に過ごすアウトドアスタイルです。
住環境の延長であるベランダが舞台となるため移動の手間や時間がかからず、キャンプ経験や道具がなくても始められる手軽さが魅力です。
どんな楽しみ方がある?
お気に入りのスタイルで自由に過ごそう
ベランピングに決まったルールはないので、誰でも自分の好きなアウトドアスタイルを自由に楽しめばOK。例えば、のんびりとチェアに座って食事や会話や会話をしたり、子どもと遊んだり、一人で読書やうたた寝をする、何もせずぼーっと過ごす…など。カセットコンロなどの調理器具を持ち込んで野外ご飯を作るのも楽しいですが、完成済みの料理をベランダで食べるだけでも、特別なごちそうになります。
ベランダをアウトドア空間に改造!
身近なアイテムでベランダが様変わりする
自宅のベランダをベランピング仕様にすると、より快適にベランピングを楽しめます。
用意するものは「床材」「チェア」「テーブル」の3つです。
【ベランピング仕様のベランダをつくる】
・床材
そのままだと無機質なベランダの床も、ホームセンターなどで購入できるウッドパネルや人工芝で敷き詰めれば、非日常感あふれるアウトドア空間に一変します。
もっと手軽に床の印象を変えるなら、レジャーシートを敷くだけでもOK。お気に入りの色や柄を選んでみましょう。
・テーブル
飲食やくつろぎに欠かせないテーブル。大きすぎるものを選ぶとベランダの動線がさまたげられて行き来がしにくくなるため、ベランダの広さを見てサイズを検討しましょう。狭いベランダなら、テーブルを置かずにチェアだけでも構いません。
・チェア
キャンプ用の折り畳めるチェアなら持ち運びや片付けが簡単。ベランダのスペースに余裕があれば、風雨に強いガーデンソファを置いても絵になります。
ベランピングを盛り上げるアイテム
あれば便利で楽しい小物を紹介
ベランピング仕様の空間ができあがったら、お気に入りの小物を持ち込んで気持ちよく過ごしましょう。キャンプ用品に限らず、ふだん家で使っているものでも十分グランピングを楽しめます。
【快適に過ごす】
・クッション
リラックスタイムの必需品。背もたれとして利用するだけでなく、膝上にのせると読書やスマホ操作時の肘置きになるので、腕が疲れないメリットがあります。
クッションカバーの色や柄、素材にこだわって空間をおしゃれに演出することもできます。
・サンシェード
ベランダに降り注ぐ日射しを遮るだけでなく、目隠しアイテムにもなるのでプライベートな空間づくりに役立ちます。
【おいしく食べる】
・スキレットやホーロー鍋
スキレット(鉄製フライパン)やホーロー鍋は、丈夫で保温力が高く、見た目もスタイリッシュなので調理してそのままテーブルに運べるのが魅力です。
・ホットプレート
大量の食材を焼いたり煮たりして、そのまま大皿のようにみんなで取り分けられるためベランピングに大活躍。カセット式のものならコード不要なのでテーブル回りがすっきりします。
【飾り付ける】
・デコレーションライト(ガーランドライト)
ワイヤーに複数のLEDライトが連なったデコレーションライト。壁面に垂らしたり、くしゃくしゃと丸めて瓶に詰めたりして飾り付けると、ベランダが華やぎます。
・ベランダガーデン
ベランダに植物の鉢やプランターがあれば、ナチュラルな雰囲気が楽しめます。心地よいベランピング空間づくりのために、ベランダガーデニングを始めてはいかがでしょうか。
【キャンプ気分を満喫】
・テント
スペースに余裕があるなら、テントを設営するとアウトドアの雰囲気が一気に高まり、子どもも大喜びの演出になります。おすすめは「簡易テント」と呼ばれるワンタッチ式のドーム型テント。ペグ不要で簡単に設営できます。
・音楽スピーカー
スマホで接続できるBluetoothのスピーカーなら、ベランダで手軽に音楽が楽しめます。ご近所の迷惑にならないよう、使用するときは音量や時間帯に注意しましょう。
ちょこっとメモ!
生活感むきだしの室外機の対処法。専用カバーで目隠しをすると◎
ベランダに置いてあるエアコンの室外機は、どうしても目立ちやすく、生活感が出てしまうのが難点。そこで、木製やアイアン製の室外機カバー(箱のように室外機を囲むルーバータイプがおすすめ)で目隠しをするのがおすすめです。100均で売っているすのこを組み合わせて、簡単なカバーを自作する方法も。
ベランピングの注意点
安全に気持ちよく過ごすために気をつけたいことは?
自宅で手軽にできるベランピングだからこそ、気を付けたい注意点やマナーがあります。きちんと守って、安全に気持ちよく過ごしましょう。
【マンション・アパートの場合】
・最初に管理規約をチェック
マンションやアパートの場合、管理規約でバーベキューや花火といった火の使用が禁じられている場合がほとんど。ほかにも禁止事項があるかも知れないので、事前に管理規約を確認しておきましょう。
・「共用部分」ならではの決まり事も
もともとマンションやアパートのベランダは住民の共用部分であるため、たくさん物を置いたり、勝手に改造(フェンスを取り付ける、大量の砂を撒くなど)したりすることはできません。
また、いざというときの「避難ハシゴ」「蹴破り戸」を物で塞いでしまうのもNGです。ベランピングの道具を出すときは、これらの避難経路の周辺に物を置かないように注意しましょう。
【ご近所トラブルを避けるために】
・「騒音」は周りの迷惑に
住宅密集地のベランダは、想像以上に物音が筒抜けになります。会話が盛り上がって大声でおしゃべりをしたり、音楽スピーカーで大きな音量の音楽を流したり、気付かぬうちに騒音を出してしまわないように注意。
・料理の「煙やにおい」は控えめに
バーベキューなどで肉や魚を焼くときの煙やにおい、バーベキュー以外でもベランダに持ち込んだ料理のにおいが、ご近所さんの迷惑になることもあります。煙やにおいのきつい料理や食材は、できれば避けたほうがよいでしょう。
・道具が風に飛ばされないように
ベランダは常に風にさらされている場所です。ベランダにある道具などが強風で飛ばさないように、しっかりと固定しておきましょう。特にマンションの高層階だと落下して大事故につながるおそれもあるため注意。
【子どもの落下事故に注意!】
・フェンス周辺の安全に配慮する
小さい子どもがベランダのフェンスを乗り越えたり、隙間から出たりして落下する事故が発生しています。ベランダにいる子どもから目を離さないことや、フェンス付近に足掛かりとなる物を置かないようにしたり、隙間を塞いだりする配慮が必要です。
【プライバシーを大切にする】
・目隠しアイテムで視線を遮る
ベランダの中が外部から丸見えにならないように、サンシェードやすだれ、ラティスなどで目隠しをしてプライバシーを守りましょう。
まとめると…
安全に配慮したベランピングを! 虫・熱中症にも気を付けて
ベランピングは比較的自由度が高く、思い思いのスタイルでアウトドアを楽しむことができますが、気を付けたい注意点やマナーもあります。また、自宅とはいえ屋外ですから虫対策や熱中症対策も忘れずに行い、安全にベランピングを楽しみましょう。
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最終更新日 2024年10月30日
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