2014年9月22日 更新
どんなマンションが良いのか迷ったら、自分と家族のライフスタイルについて考えてみましょう。ライフスタイルに合ったマンションを選べば、住みはじめてから「しまった!」なんて後悔もありません。
マンションの共用設備と言えば、あなたは何を思い出すでしょうか。エレベーターやゴミ置き場などのほかに、集会場、敷地内公園、さらに最近ではスパ施設やフィットネスルームなどのように豪華な共用設備を売りにしているマンションもあります。
これらの共用設備について、ライフスタイルの面から考えてみましょう。
マンションは区分所有法という法律にもとづいて、区分所有者が個人で所有する「専有部分」と、区分所有者が全員で共有する「共用部分」とに分かれています。
専有部分とは住戸の内部、つまり個人が生活をするスペースです。共用部分はそれ以外の、例えばエントランスホールやエレベーター、外廊下、外壁、住戸の外側にある配管・配線、駐車場の共用スペースなどが該当します。
なお、バルコニーなどは共用部分ですが、各住戸に接しており、原則として利用するのは住戸の住人であることから、「専用使用部分」と呼ばれています。
さて、この共用部分にあり、原則としてマンション所有者全員が利用可能な設備が「共用設備」です。
エントランスホール |
普段から大勢の人が利用する設備。 場所や広さが適切で、使いやすいことがポイント。 |
エレベーター | |
外廊下 | |
非常階段 | |
駐車場の共用スペース | |
駐輪場の共用スペース | |
ゴミ置き場 |
宅配ロッカー | 主に中~大規模マンションに設けられる設備。ちょっとした買い物や、住民同士のコミュニケーションの場になります。 |
トランクルーム | |
カーシェアリング | |
レンタサイクル | |
売店 | |
コンビニエンスストア | |
集会室・会議室・娯楽室 | |
公園、グリーンスペース |
幼児向けの遊び場 | 子育て世代に嬉しい、子どものための設備。主に大規模マンションで見られます。 |
キッズスペース | |
託児所 |
24時間対応フロントサービス ※ | 都心部のタワーマンションや大規模なマンションでは、このような豪華な設備を備えているところが増えています。 |
シアタールーム | |
フィットネスルーム | |
ゲストルーム | |
入居者用のラウンジ | |
入居者用のスパ施設 |
●宅配やクリーニングの取り次ぎ ●タクシーの手配 ●家事代行サービスやベビーシッターの手配
●コピー、ファックスサービス など
共用設備には、身近なものから豪華なものまでさまざまなものがあることがお分かりになると思います。
ただし、これらの共用設備が本当に必要かどうかは人それぞれ。中には豪華な共用設備があっても、入居者がほとんど利用していないケースも多いといいます。
当然ながら、設備が充実していればいるだけ、マンション価格や管理費の負担は重くなります。単に「豪華な共用設備があるマンション」という売り文句に惹かれるのではなく、1つ1つの共用設備の利用頻度について考えてみましょう。
一般的に便利とされる設備と、あまり利用しない設備の目安は下記をご覧ください。
24時間対応のゴミ置き場 不規則な勤務時間や、朝が忙しい家庭におすすめ。24時間いつでもゴミ出しができるので、夏場でも室内にゴミのにおいが溜まりません。
宅配ロッカー 外出の多い家庭が重宝する宅配ロッカー。在宅中であれば、24時間いつでも宅配物を受け取ることができます。ただし宅配物をロッカーに長期間保管していると留守がちなことを外部者に知られる可能性があるので、こまめにロッカーをチェックしましょう。
コンビニエンスストア 小さい子どもがいる家庭や、雨の日でもすぐにちょっとした買い物ができるので重宝します。
シアタールーム 大きなスクリーンや音響設備などの機材を揃えたシアタールーム。豪華なイメージがありますが、最近は大型テレビの普及などもあり、利用者が少ない共用設備の一つです。しかも建築工事費や機材費が高額なので、それらがマンションの価格に上乗せされているのもネック。
キッズルーム 雨の日でも遊べるのは魅力的ですが、子どもの成長とともに利用しなくなります。騒音や安全面でトラブルが起きることも。
カーシェアリング マイカー所有率の低下により、年々人気が高まっているカーシェアリング。マンションでもカーシェリングを導入する例が増えていますが、台数が少ないため予約がとりにくく、使いたい時に使えないということもあるようです。
ゲストルーム 急な来客や、親戚や友人を定期的に招く場合には重宝しますが、それも年に数回程度の利用であることがほとんど。お客様側も「ゲストルームがあるから」という理由だけでは訪れないのが実情です。引っ越した当初は利用しても、徐々に利用頻度が下がってくる共用設備の1つです。
上記のような共用設備のうち、利用者が少なく維持費が高いものについては、管理組合が話し合って設備の利用を一時的に停止したり、場合によっては廃止したりするケースもあります。確かに、ほとんど使われないまま維持費ばかりかかる共用設備ならば廃止もやむを得ないでしょう。しかし廃止後のスペースなどが入居者や来客の目に触れる場所にあると、どうしても寂れた印象になりますし、安全面のトラブルも起きやすくなります。
充実した共用設備は魅力的ですが、あなたや家族が「あまり使わないかな」と思ったものは、ほかの入居者の利用頻度も低いと考えられます。
これらの共用設備が「本当に必要か」、「ライフスタイルに沿っているか」を検討して判断してください。
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