2015年12月3日 更新
家計簿を習慣づけるには、自分が使いやすい家計簿を選び、なるべく負担の少ない方法で続けていくことが大切。あなたに合う家計簿の選び方とつけ方を見つけましょう。

市販の家計簿を購入したり、ノートに罫線などを引いて家計簿のフォーマットをつくる方法があります。
- 市販の家計簿を購入
年末年始や年度代わりの頃になると、本屋さんの店頭に家計簿がズラリと並びます。実際に店頭で手に取って、使いやすそうなものを選んでみましょう。初心者なら、なるべくシンプルで費目を自由に書き込めるタイプのものがおすすめです。
- ノートなどを使用
手元にあるノートやメモ帳を家計簿として使用します。手っ取り早く始めるという点では、この方法が一番でしょう。
- メリット
- 費目を自分で書き込んだり、レシートを貼り付けたり自由にアレンジしやすい
- パソコンの知識やパソコンの性能に関係なく、誰でも気軽に記入できる
- 手書きをすることでお金の使い道を実感しやすい
- デメリット
- 自分で計算しなければならないので時間と手間がかかる
- 市販の家計簿は、店頭に並ぶ時期が限られている(※大きな書店やネットショップでは年間を通じて購入できます)

ネットを利用したオンライン家計簿、有料ソフトの購入、Excelなどで家計簿を作成するといった方法があります。
- ネットを利用したオンライン家計簿
ネット上で家計の管理ができるので、パソコンでもスマホでも、ネットができる環境ならどこでも入力可能です。ほとんどが無料で、次のような便利な機能を備えたものもあります。
- スマホの撮影機能を使って、レシートの金額データを読み取る機能
- 銀行口座やクレジットカードと同期して、家賃や水道光熱費などの引き落としを自動入力する機能
- 購入した食材からおすすめレシピを提案してくれる機能 など
- 有料の家計簿ソフト
有料なので初期コストはかかりますが、多くは体験版があるので、お試し後の購入がおすすめ。有料の家計簿ソフトは操作性にすぐれたものが多く、カレンダーやグラフなどと連動して、ひと目でお金の使い道が分かる工夫がされています。
- Excelなどで家計簿を作成
ある程度のパソコンの知識があれば、Excelなどを使って自分が使いやすい家計簿を作成するのもよいでしょう。自作は無理という人でも、ネット上に無料でダウンロードできるExcelの家計簿フォーマットなどがあるので、利用してみてはいかがでしょうか。
- メリット
- 自動計算機能があるので自分で計算する時間と手間が省ける
- 表やデータで表示するなど、目で見て分かりやすい工夫がある
- 初心者向けの手軽なものから上級者向けまでさまざまな種類がある
- デメリット
- パソコンやスマホが見られない状況(停電など)では家計簿がつけられない
- 無料のアプリは、運営会社の都合などで突然サービスが停止する可能性がある

1日の支出をその日中に振り返ることができるので、たくさん買いすぎた日の翌日は買い物を控えるなど、節約効果があらわれやすくなります。
- 毎日つける場合のメリット
- 1日分の記入で済むため空いた時間にすぐできる
- 家計簿をつけることが毎日の習慣になり、長続きにつながりやすい
週単位や月単位など、ある程度まとまった期間の支出を一気に記入するなら、次の方法をお試しください。
①家計簿の項目に合わせて「食費」「日用品」などのクリアファイルや箱を用意する
②①のクリアファイルや箱にレシートを保管する
③週末や月末などにレシートをまとめて家計簿に記入する
- 数日〜数週間おきにつける場合のメリット
- 出張や旅行などで家計簿がつけられない日が多い場合に便利
- ある程度まとまった期間のお金の流れをざっくり把握できる
家計簿の費目については、以下を参考にしてください。費目には「大」と「小」があり、「大」の費目に含まれる細かい内容が「小」になりますので、ここでは「大」のほうをザッと目を通すだけで十分です。
独身の場合 | ||
---|---|---|
費目(大) | 費目(小) | |
固 定 支 出 | 住居費★ | 賃貸の場合は家賃・管理費。持ち家の場合はローン返済額 |
自動車関連費★ | マイカーを所有しているなら費目に組み込む。自動車ローンの返済額、駐車場代、ガソリン代、車検代 など | |
水道光熱費★ | 電気代、ガス代、水道代 | |
通信費★ | 携帯電話代、インターネットのプロバイダー料金、固定電話代、放送視聴料 など | |
保険料 | 生命保険、医療保険 など | |
変 動 支 出 | 食費★ | 自炊費、外食費 など |
日用品費 | キッチン用品、洗濯用品、掃除用品、医療品、ペット用品 など | |
交際費 | 飲み会、食事会、プレゼント代 など | |
衣服・美容代 | 衣服、化粧品、理美容代、クリーニング代、アクセサリー など | |
趣味・娯楽費 | スポーツ、アウトドア、旅行、本 など | |
その他★ | ||
貯蓄 | ||
特別支出 | 冠婚葬祭、家具・家電、帰省費用 など特別なイベントにかかる費用 |
ファミリーの場合 | ||
---|---|---|
費目(大) | 費目(小) | |
固 定 支 出 | 住居費★ | 賃貸の場合は家賃・管理費。持ち家の場合はローン返済額 |
自動車関連費★ | マイカーを所有しているなら費目に組み込む。自動車ローンの返済額、駐車場代、ガソリン代、車検代 など | |
水道光熱費★ | 電気代、ガス代、水道代 | |
通信費★ | 携帯電話代、インターネットのプロバイダー料金、固定電話代、放送視聴料 など | |
保険料 | 生命保険、医療保険 など | |
変 動 支 出 | 食費★ | 自炊費、外食費 など |
日用品費 | キッチン用品、洗濯用品、掃除用品、医療品、ペット用品 など | |
子ども関連費★ | ミルク、おむつ、子育てグッズ、塾、習い事 など | |
こづかい(夫) こづかい(妻)★ | 各自の交際、衣服・美容、趣味・娯楽にかかる費用はこづかいから出す | |
その他★ | ||
貯蓄 | ||
特別支出 | 冠婚葬祭、家具・家電、帰省費用 など特別なイベントにかかる費用 |
上記の費目(大)を基本に、自分の生活スタイルや家計簿の記入しやすさを考慮して費目を設定してください。例えば、マイカーを持っていない人は「自動車関連費」の費目を外す、外食や飲み会が多い人は「食費」や「交際費」から「外食費」「飲み会」の費目を独立させるなど、普段の生活がイメージしやすい費目にします。
冠婚葬祭や家具・家電の買い替えなど、毎月発生する訳ではないけれど特別なイベント時にまとまって出ていくことがある費用については、毎月の予算とは別ものですので「特別支出」という費目を設けて記入します。
費目を少なく設定すれば、家計簿をつける時間と手間を少なくすることができます。
上記の費目(大)に★がついているものは最低限設定しておきたい費目です。なるべくシンプルにしたいという場合は、★の費目のみ設定し、生活スタイルなどに応じて必要と思われる費目を追加してもよいでしょう。
また、食費や日用品をいつも同じスーパーで購入するなら、「食費」と「日用品費」を組み合わせて「○○スーパー」という費目をつくるという方法もあります。どのような費目の名称や組み合わせでも、あなたが理解してつけやすいものであればなんでも構いません。
家計簿はきっちり収支を合わせるというよりも、毎月の生活費を把握し、支出の傾向を掴むためのツールです。そのため必ずしも金額の1円単位まで記入しなければダメという訳ではありません。
金額を1円単位まで記入すると、計算の時間と手間はかかりますが、収入に占める各費目の支出の割合などを、より詳しく算出することができます。
ただしパソコンやスマホの家計簿ソフト(アプリ)を利用する場合は、自動計算機能がついているので1円単位の記入でも時間と手間がかかりません。
手書きで家計簿をつける場合、慣れないうちに1円単位まで記入するのは少し大変かも知れません。そこで、1150円の買い物なら1200円というように四捨五入して100円単位で記入すると、書くのも計算するのも楽になります。
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