アイテム別・選び方のポイント(ファブリック編)
インテリアのファブリックにはカーテン、ラグなどがありますが、いずれもサイズや色柄などのバリエーションが多いため、選ぶのが大変という声も聞かれます。
豊富な種類の中から、お気に入りのファブリックを選ぶポイントを見ていきましょう。
アイテム④【カーテン】選び方のポイント
お気に入りのカーテンで窓まわりを飾る
窓まわりに彩りを添えてくれるカーテン。
サイズや色柄のほか、遮光やUVカットなどの機能にもこだわって選びましょう。
④…カーテンのサイズ
ジャストサイズのカーテンなら見た目も使いやすさも快適!
カーテンのサイズが合わないと、見た目が悪かったり、隙間から光や冷気が漏れたりして、不満や使いづらさを感じる原因に。
使用する窓にフィットするよう、事前にきちんと採寸を行います。
カーテンの採寸はカーテンレールを基準に採寸
カーテンの横幅を測るときは、カーテンレールを基準に採寸します。
中古住宅や賃貸住宅では基本的にカーテンレールが取り付けられていますが、新築住宅ではカーテンレールがオプションとなるため、新たに取り付ける必要があります。住宅の施工会社かカーテン専門業者、ホームセンターなどに相談してみましょう。
横幅の採寸
横幅を採寸するときは、カーテンレールのタイプごとに採寸方法が異なります。
一般的な機能レール(飾りのないシンプルなタイプ)の場合
…一方の固定ランナーの中心から、もう一方の固定ランナーの中心までを採寸します。
装飾レール(両側に飾りのあるタイプ)の場合
…一方のキャップの付け根から、もう一方のキャップの付け根までを採寸します。
カーテンレールの長さに3%~5%の長さを上乗せしたサイズが、カーテンの仕上がり幅となります。
丈の採寸
カーテンを設置する窓のタイプによって、丈の長さの採寸方法が異なります。
掃き出し窓(人が出入りできる大きな窓)の場合
…カーテンレールの固定ランナーの下から床までの長さより1~2㎝短いサイズが仕上がり丈となります。
普通の厚地カーテンとレースカーテンを二重で吊るす場合は、レースカーテンの丈を厚地カーテンよりも1~2㎝短くするときれいに納まります。
腰高窓(大人の腰あたりに設置する窓)の場合
…カーテンレールの固定ランナーの下から窓枠の下までの長さに、15~20㎝プラスしたサイズが仕上がり丈になります。
横幅 | カーテンレールの長さ×1.03~1.05 | |
丈 | 掃き出し窓 | 固定ランナーの下から床までの長さ-1~2㎝ (レースカーテンの場合は、さらに-1~2㎝) |
腰高窓 | 固定ランナーの下から窓枠の下までの長さ+15~20㎝ |
④…カーテンの生地
機能性カーテンは部屋の用途などから選びたい
カーテンの生地は、豊富な種類の色柄や素材の中から、部屋のテイストや好みに合ったものを選びます。このとき、ソファやラグと色味や素材感を揃えると、部屋全体に統一感が出ます。
また、生地によっては便利な機能を備えたものも。カーテンを設置する部屋の用途などに合った機能付きのものがあれば検討してみましょう。
カーテンの代表的な機能は次のとおりです。
遮光
日中の屋外の光を遮り、室内を暗くします。遮光率に応じて1・2・3級の等級が設けられており、最も等級が高い1級では遮光率99.99%となっています。
UVカット
レースカーテンに多く採用されており、窓から入る紫外線をカットして、室内にある床や家具などの日焼けを軽減します。日当たりのよい南向きのリビングや、西日の強い部屋などに。
ウォッシャブル
洗濯機で洗濯が可能。ウォッシャブル機能付きのカーテンをリビングやダイニングに取り入れると、汚れやにおいが気になったときにすぐに洗えるので快適です。
ミラー
特殊な糸を使用することで、鏡のように光を反射させて外側から室内を見えにくくします。人通りの多い道路に面した部屋、寝室などに適しています。
防カビ
カビの増殖を抑える働きがあります。洗濯物を部屋干しすることが多い部屋や、結露が気になる北向きの部屋などにおすすめ。
遮音・吸音
遮音カーテンは室内外の音を遮る機能があり、吸音カーテンは音を吸収して室内の音漏れを防ぐ機能があります。
アイテム⑤【ラグ】選び方のポイント
部屋になじむサイズと生地でバランスよくコーディネート
ラグとは、3畳以下のコンパクトな敷物のこと。
床に敷くだけで部屋の雰囲気が変わり、使い勝手をよくなるほか、床や家具のキズつきを防止する効果や、足元の冷えを防ぐ効果なども期待できます。
⑤…ラグのサイズ・形状
サイズ選びに失敗すると、狭見え・使いづらさの原因に…
部屋の床全体に敷き詰めるカーペットとは違って、床の一部分だけに敷くラグは、適切なサイズを選ばないと「部屋が狭く見える」「動線の妨げになる」といった不満につながりがちです。
敷きたい部屋にぴったりのラグを敷くために、どれくらいのサイズが理想かイメージしましょう。
目安は部屋面積の4分の1から3分の1
一般的に、ラグのサイズは部屋面積の4分の1から3分の1くらいの大きさを選ぶと床とのバランスがよく、部屋が広く見えやすいといわれています。
たとえばリビングが10畳ならラグは2.5畳サイズ(200×200㎝くらい)から3畳サイズ(200×250㎝くらい)、12畳なら4畳サイズ(200×300㎝くらい)が目安です。
実際のサイズは部屋を見ながら検討する
部屋を広く見せるラグのサイズ目安は上記のとおりですが、実際は、それぞれの部屋の形状や家具のレイアウトなどによって適切なサイズが変わってくるため、できればラグを取り入れたい部屋に新聞紙などを敷き、どのようにラグを使用したいか(子どもを遊ばせたい、寝転がりたい…etc,)、室内を移動するときにラグの四隅に足が引っかからないかを考慮しながら、ラグを敷く位置とサイズをイメージしましょう。
完成前の新築住宅などで、実際の部屋を見て検討できない場合は、部屋の間取り図(手書きでも構いません)に家具のレイアウトや動線、ラグを敷きたいスペースを書き出して、サイズを割り出してみてください。
ちなみに、リビングのソファやテーブルまわりに敷く場合は、ソファの横幅より少し長いくらいの長さがベター。床座でくつろぐことが多いなら、ラグを大きめにすると床にゴロリと寝転がったときも快適です。
ラグの形状は四角形のほかに、円形や楕円形などもあります。円形や楕円形のラグは狭いスペースにも敷きやすく、インテリアのアクセントとしても活躍します。
⑤…ラグの生地
色柄や素材のポイントを押さえて賢く選ぶ
床の一定面積を占めるラグは、部屋になじみやすい色柄を選ぶのが正解。基本的に、床に近い色か、カーテンや家具などと同色か調和のとれた色を選ぶと、部屋全体に統一感が出ます。
色柄のほかにも、生地ごとの特徴や肌触り、踏んだ時の感触、織りや毛足のようすなどを確かめて選びましょう。
ラグに使われる主な生地と、その特徴は次のとおりです。
ウール
汚れにくく、水濡れにも強い自然素材。
吸音性やクッション性にもすぐれていますが、虫には弱いです。冬は暖かく夏は涼しい快適な肌触りで、一年を通して使用可能。
コットン
肌に優しい自然素材で、吸湿性にすぐれているため素足で踏むとサラッと快適な肌触り。
適度な保温性もあり冬でも暖かいことから、一年中使用できます。
ポリエステル
秋~冬向きの素材で、軽くてなめらかな肌触りと、高い保温性が特徴。
熱や薬品に強く、虫もつきにくいです。耐水性があるので水まわりにも使用しても。
アクリル
高い保温性を備えた秋~冬向きの素材。
適度な弾性があるため肌触りがやわらかく、摩擦や水汚れ、虫害にも強い耐久性があります。
ナイロン
摩擦に強く耐久性にすぐれているので、行き来が多い廊下や玄関などに使われます。
季節を選ばず、薬品、油、虫にも強いですが、静電気を帯びやすく毛玉ができやすいです。
まとめると…
選ぶ楽しみと暮らしやすさを実感! インテリアを選んでお気に入りの部屋づくり
部屋を飾るインテリアは、毎日の暮らしに寄り添い、部屋の居心地を高めてくれる重要なアイテムです。 色も素材もデザインもさまざまなインテリアの中から「これは」と思うアイテムを見つける楽しみと、お気に入りに囲まれた部屋の暮らしやすさをぜひ実感してくださいね。
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