アイテム別・選び方のポイント(リビング家具編)
インテリアを選ぼう! とショールームやカタログを見たものの、どれを選べばよいか迷ってしまう…という人も多いのでは。
そこで、我が家の暮らしにぴったりフィットする選び方のポイントをアイテム別にご紹介。ここでは主にリビングに配置する家具の選び方を取り上げます。
アイテム①【ソファ】選び方のポイント
理想の見た目と座り心地でリビングを印象づけて
大型で存在感のあるソファは、リビングの主役となるインテリア。
見た目はもちろん、快適な座り心地で家族やゲストのくつろぎの時間を演出します。
①…ソファのサイズ・形状
使用する人数や使用シーンを思い描いてサイズ・形状を選ぶ
ソファのサイズは、ふだん使用する家族の人数に加えて、来客時の人数も想定して横幅などを検討します。
1人分の座面(座る部分)の横幅は50~70㎝くらいの商品が多く、幅が狭いほど省スペースで、広いほどゆったりと座ることができます。
また、部屋のレイアウトや使用シーンに応じて、選べる形状も多彩。主なソファの形状と特徴は次のとおりです。
ストレートソファ
座面がまっすぐ横に並んだ一般的なソファ。シンプルな形状なので部屋のレイアウト変更にも対応しやすいです。
2人掛け、2.5人掛け、3人掛けなどサイズも豊富です。
カウチソファ
カウチとはフランス語で「横たわる」という意味で、そこから座面の奥行きが深く、足をのばして座れるソファを「カウチソファ」と呼ぶようになりました。
足を伸ばしてゆったりと長時間くつろぎたい人にぴったりの形状です。
コーナーソファ
ソファがL字の形状になっており、部屋のコーナー(角)にレイアウトしやすいソファです。
L字に座れるため、お互いの顔を見ながら会話が楽しめるほか、ソファに囲まれた空間をつくることで、安心やくつろぎを感じやすいのが特徴です。
ローソファ
座面が低いタイプのソファです。座椅子のように使えるため床座(床に直に座ってくつろぐこと)が中心の日本のライフスタイルに馴染みやすく、こたつとの併用や、和室に配置しても違和感がありません。
また、ソファ自体の背も低くなるので、圧迫感を抑える効果も期待できます。
①…ソファの座り心地
毎日座るから、座り心地にこだわりたい!
座面の奥行や高さ、かたさによって座り心地が異なるため、できれば実際にショールームを訪れて、座ってみることをおすすめします。
ご家族のライフスタイルや好みに合った、理想的な座り心地のソファを見つけたいものですね。
座面の奥行
標準的な座面の奥行は60㎝くらい。標準より深い奥行があるソファは、あぐらをかいて座ったり、ごろりと寝ころんだりしてゆったりとくつろぐことができます。一方、奥行が浅いソファは正しい姿勢を保ちやすく、テーブルでのPC作業や飲食をするのに向いています。
座面の高さ
標準的な座面の高さは40㎝くらい。座る人の身長にもよりますが、一般的に座面が高いほど「椅子」に近い感覚になり、立ったり座ったりしやすくなります。また、座面が低いほど深く腰掛けられるのでリラックス感が高まる反面、立ったり座ったりするのが億劫になりがちです。
座面のかたさ
やわらかな座面は包み込まれるような安心感がありますが、正しい姿勢を保ちにくいため、長時間座ると疲れや腰痛を感じやすいことも。
短時間の使用であればそれほど気になりませんが、DVD鑑賞や飲食などで長時間ソファに座るなら、適度にかたくてクッション性のあるものを選んだほうがよいでしょう。
①…その他のポイント
使い勝手やお手入れのことまで考えて検討する
生地やアーム、背もたれなども、ソファを選ぶときにチェックしたいポイントです。
生地
ソファに使用する生地(張り地)は、主にファブリック(布生地)、天然皮革、人工皮革の3種類があります。
ファブリック(布生地)は汚れやにおいに弱いものの、取り外しが可能なカバーリングタイプも多く、洗濯したり、模様替えの際にカバー交換をしたりすることができます。
天然皮革は肌触りのよさと高級感が魅力ですが、こまめなお手入れが必要。人工皮革は汚れに強く、価格もリーズナブルです。
アーム
アームが両側についているもの、片側のみついているもの、アームのないものがあります。アームがあれば、肘をついてリラックスしたり、スマホなどの小物を置いたりできるので便利ですが、アームのないものは横幅が短くなる分、狭い部屋でもすっきりと収まりやすいでしょう。
背もたれ
背もたれが高いハイバックソファは頭部や背中をしっかりと支えてくれるため長時間座っても疲れませんが、高さがある分、圧迫感が出ます。背もたれが低いローバックソファは支えが少ないですが、見た目の圧迫感が抑えられます。
アイテム②【テレビボード】選び方のポイント
テレビまわりをおしゃれに印象づけるアイテムとは
リビングの中でも、特に視線が集まりやすいテレビまわりの必須アイテム。
シンプルなデザインが多いだけに、サイズや色の選択によっては悪目立ちやすいので注意。
②…テレビボードのサイズ
テレビのサイズを基準に横幅を決定する
現代の日本はテレビの大型化が進み、それにつれてテレビボードも横幅などのサイズが大きくなる傾向にあります。
テレビボードの横幅は、設置するテレビの横幅よりも40~60㎝ほど長いサイズを選ぶのが理想的。もちろん、スペースに余裕がなければテレビを安定して置けるサイズでも構わないのですが、テレビの両側にそれぞれ20~30㎝ほどの余裕を持たせることで見た目のバランスよく、安定した印象になります。
ちなみに、10畳以上のリビングでは50インチ以上の大画面テレビが採用される場合がほとんど。50インチテレビの横幅は110㎝くらいなので、採用したいテレビのサイズから設置場所とテレビボードの横幅の目安をイメージしてみましょう。
②…テレビボードの形状
背の低いロータイプ、背の高いハイタイプの2つを比較
テレビボードは、その形状から「ロータイプ」と「ハイタイプ」の2つに分けられます。
どちらのタイプを選ぶかによって見た目や収納量が変わってきます。
ロータイプ
背が低く、横幅が長いタイプのテレビボード。高さがないので圧迫感が出ず、部屋が広く見える効果が期待できます。
置き家具としてサイズや色のバリエーションが豊富で、1人暮らしからファミリーまで幅広く対応できるのも魅力。ただし、コンパクトゆえに収納スペースは少なめです。
ハイタイプ
壁面収納にテレビボードを組み合わせたタイプで、大容量の収納が可能です。テレビまわりはAV機器やリモコンなどでゴチャゴチャしやすいので、たくさんの小物をすっきり収納できるのはメリットといえます。
一方で、大人の身長~天井くらいまでの高さがあるため圧迫感が出やすく、狭いリビングだと窮屈なイメージになることもあります。
②…テレビボードの色
部屋全体の色バランスを見て、使用する色を選ぶ
ロータイプのテレビボードは床に近いことから、なるべく床と同色のものを選ぶと、一体感のあるコーディネートになります。
ハイタイプのてれびボードは、空間に占める面積の割合が大きいため、色が与える空間のイメージに注意して選ぶようにします。たとえば、リビングを広く見せたいなら白やアイボリーなどの明るい膨張色を、反対に空間を引き締めたいならダークブラウンなどの収縮色をチョイス。いずれも、床・壁・天井の色バランスを見ながら選びましょう。
アイテム③【照明】選び方のポイント
照明の種類や配置でリビングの雰囲気も変わる
空間を明るく照らすだけでなく、くつろぎを演出してくれる照明。
お気に入りのデザインや光色の照明を選んで、リビングの雰囲気を高めましょう。
③…照明の種類と特徴
主照明と補助照明をうまく組み合わせるのがカギ
照明は大きく分けて、全体を照らす「主照明」と、スポット的に照らす「補助照明」の2つがあります。リビングの照明を選ぶときは、主照明のシーリングライトやダウンライトなどに加えて、補助照明のブラケットやスポットライトなどをアクセント的に使用することが多いようです。
【主照明】…全体を照らすメインの照明
シーリングライト
天井の高い位置から、部屋全体を満遍なく照らします。天井に直接取り付けるため、吊り下げタイプの照明より見た目がすっきりとしており、形状も丸形、角型、薄型などバリエーションが豊富です。
ダウンライト
天井埋め込み型の照明です。照明器具が見えないので天井がすっきりと見え、空間が広く見えるのが特徴。スタイリッシュでモダンなテイストのリビングや廊下などに用いられています。
シャンデリア
天井から吊り下げるタイプの照明で、インテリア性が高く、華やかな印象をもたらします。
一般的な照明よりも高さや重さがあるため、事前に天井高や耐荷重を調べておきましょう。
【補助照明】…作業中の手元など、一部分を照らす照明
ペンダント
天井から吊り下げるタイプの照明で、器具の真下や周辺を照らします。インテリア性の高いデザインが多く、ダイニングテーブルの上に使用するスタイルが人気。
ブラケット
壁に直接取り付けるタイプの照明。デザインのバリエーションが豊富で、リビングなどの室内や玄関のインテリア性を高めるアイテムとして活躍します。
スポットライト
一部分を集中的に照らす照明です。天井に直接取り付けるほか、ダクトレール(ライティングレール)に取り付けることもできます。
スタンド
床面に置くフロアスタンドと、台などに置くテーブルスタンドがあります。空間の雰囲気を高める間接照明や、読書灯として使用されます。
③…LED照明の色
赤みを帯びた光色から、青白い光色まで多彩
住宅の照明には「白熱灯」「蛍光灯」「LED」の3種類がありますが、現在の新築住宅では消費電力が少なく、寿命の長いLED照明が一般的。
LED照明を選ぶ際は、デザインや形状だけでなく、室内のイメージを左右する灯りの色(光色)にも注目してみましょう。リビングの照明なら、温かみのある「電球色」や、落ち着いた明るさの「温白色」などがよく使用されています。
電球色
電球のような、やや赤みを帯びた光色。温かみや落ち着きが感じられるため、リビングや寝室など、くつろいで過ごす部屋にぴったり。
温白色
黄色と白の中間くらいにあたる光色で、適度な落ち着きと明るさが得られます。家族がくつろぎつつ、在宅ワークや学習なども行うリビングにおすすめです。
昼白色
太陽光に近い白っぽい光色で、いきいきとした自然な雰囲気を演出します。作業を行うキッチンやダイニングなどに使用されます。
昼光色
青白く、爽やかで清々しいイメージの光色。集中をうながす色合いのため、在宅ワークや学習をする個室などに使用されます。
まとめると…
家具を吟味して居心地のよいリビングに。サイズやデザイン、使い勝手のチェックは必須!
家族が集まったり、ゲストをもてなしたりするリビングは、みんなが居心地よく過ごせる空間にしたいですよね。ソファやテレビボードなどの家具は長く使うものだけに、サイズはもちろん、デザインや使い勝手なども重視してアイテムを選び、くつろぎのリビングを実現しましょう。
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最終更新日 2024年12月02日
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