キャッシュレス決済で気になる「デジタルマネー」とは

デジタルマネーの特徴と種類

2019年12月5日 更新
デジタルマネーの特徴と種類

買い物などで現金の代わりに、カードやスマートフォン(スマホ)を使って支払いを済ませる「キャッシュレス決済」。このキャッシュレス決済を可能にしているのが「デジタルマネー」です。

デジタルマネーとは

デジタルマネーとは、紙幣や硬貨といった物理的通貨に対して、電子情報だけで決済(支払い)ができるお金のことです。

デジタルマネー

デジタルマネー

電子情報のお金で、実物はない。
クレジットカード、電子マネーなど

物理的通貨

物理的通貨

紙幣、硬貨といった実物のあるお金(現金)

増税後のキャッシュレス決済でポイント還元!

物理的通貨

キャッシュレス決済やデジタルマネーが注目されるようになったキッカケの一つに「増税によるポイント還元策」があります。
2019年10月から消費税率が10%に引き上げられますが、増税後の買い控えで不景気にならないように、政府は増税から2020年6月までの期間限定でポイント還元策を打ち出しました。

これは、クレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済を行うことで、支払い額の最大5%がポイントで還元されたり、ポイント分の値引きが受けられたりする(※注)制度です。

もともと日本は現金志向が強く、キャッシュレス決済の比率は2割程度と海外に比べると低めですが、今回のポイント還元制度によってキャッシュレス化に弾みがつくかも知れません。

※注)
5%還元の対象となるのは中小小売に限られており、コンビニなどのフランチャイズチェーンでは2%還元、大企業の店舗では還元ゼロとなります。

キャッシュレス決済と現金決済のメリット・デメリット

キャッシュレス決済も現金決済も、それぞれ長所と短所があります。

キャッシュレス決済

キャッシュレス決済メリット

メリット

  • ・現金を持ち歩かなくて済む
  • ・ATMで現金を引き出す手間や手数料が不要
  • ・ポイント還元サービスがあるのでお得
  • ・万一の盗難・紛失の際、機能をロックできる(クレジットカード、スマホ決済などの場合)
キャッシュレス決済デメリット

デメリット

  • ・いくら使ったか分かりにくい
  • ・キャッシュレス決済に応じていない店舗もある
  • ・不正使用などセキュリティ面に不安が残る

現金決済

現金決済メリット

メリット

  • ・店舗を選ばず、いつでもどこでも利用できる
  • ・手持ちの現金だけを使うので、ムダ使い防止になる
  • ・割り勘をしやすい
  • ・手元に現金があるので安心できる
現金決済デメリット

デメリット

  • ・現金を持ち歩く必要がある
  • ・手持ちの現金が少ないと、突然の支出に対応できない
  • ・ATMで現金を引き出す手間がかかり、手数料をとられる場合も
  • ・万一の盗難・紛失の際、誰かにそのまま使われてしまうかも…

現時点でキャッシュレスまたは現金の一極集中化は難しいですが、両者のメリット・デメリットを知り、購入する商品やライフスタイルなどに合わせて決済方法を選ぶとよいでしょう。

デジタルマネーの種類

キャッシュレス決済が広がるにつれて、私たちの周りにはさまざまなデジタルマネーが登場しています。

従来から買い物の支払いに使われていたクレジットカードや近年増えつつある電子マネーのほか、ビットコインなどの仮想通貨もデジタルマネーに含まれます。

主なデジタルマネー

1.クレジットカード
2.電子マネー
3.スマホ決済※QRコードやバーコードを使用
4.デビットカード
5.仮想通貨(暗号資産)

1.クレジットカード

利用者の信用による後払い(ポストペイ)方式のカード。利用代金は支払日に指定の銀行口座から引き落とされる。「VISA」「MasterCard」「JCB」などのブランドがあり、世界的に普及している。

2.電子マネー

JR東日本が発行する「Suica」、楽天のグループ会社が発行する楽天「Edy」など。それぞれの企業や店舗、提携店が提供するサービスの決済に利用できる。現金などからチャージする前払い(プリペイド)方式が基本。

3.スマホ決済※QRコードやバーコードを使用

「paypay」「LINE Pay」「楽天ペイ」など。店頭にあるコード(QRコードやバーコード)をスマホで読み取るか、自分のスマホに表示したコードを読み取ってもらって代金を支払う。

4.デビットカード

店舗などで利用すると、銀行口座から即時引き落とされるカード。銀行が発行している。

5.仮想通貨(暗号資産)

「ビットコイン」「イーサリアム」など。日本円や米ドルといった法定通貨ではなく、独自の通貨単位を持つ。価格変動が大きく、投機の対象となっている。

※「電子マネー」「スマホ決済」「仮想通貨(暗号資産)」については、次のページから特徴などを解説します。

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最終更新日 2024年10月30日