憧れのマイホームを「こんなはずじゃなかった」にさせないために 失敗例から学ぶ住宅購入

「居室・間取り」の失敗例

2025年4月1日 更新
おしゃれなリビング

居室・間取りに関する不満は、住み始めてすぐに気づくこともあれば、何年も経ってから「しまった!」と後悔することも。自分たち家族の暮らしにフィットする居室・間取りを見極めて、今と将来の快適につながる住環境を手に入れましょう。

失敗例①【居室】断熱性能がイマイチ

「吹抜け」+「大きな窓」のリビングが寒くてつらい!

吹き抜けとプロペラ

明るく開放的なリビングに憧れて、吹抜けのリビングに大きな窓がある家を購入。窓からの日差しが気持ちいい!と当初は大満足でしたが、冬になると状況が一変。大きな窓は冷気が入りやすく、特に足元がスース―冷えてつらいんです。暖房をつけても室内があたたまるのに時間がかかり、光熱費もかさむので二重にショックです。

雪景色の見える窓

対策

開放感のある吹抜けの空間は魅力的ですが、大きな窓は外気温の影響を受けやすい上に、吹抜けの高さで空間が広がり、エアコンなど冷暖房器具の効率が悪くなります。特に冬場は、あたたかい空気が吹抜け上部に逃げてしまうため、1階部分があたたかくなりづらいです。

こうした不満を避けるために、購入前には必ず建物の断熱性能をチェックしましょう。熱の出入りを防ぐ断熱窓や、壁や天井の断熱材など、断熱性能の良し悪しは住まいの快適性や光熱費に大きく影響します。注文住宅ですと、建築士が建て主に対して、建物の断熱性能を含む省エネ性能について説明することが義務づけられていますが、建売住宅の場合は説明の義務がないため、買い主のほうから問い合わせることをおすすめします。

ワンポイントアドバイス

吹抜けの広い空間で使用するエアコンは、実際より2~3畳広い畳数に対応しているものを選ぶとよいでしょう。このほか、窓に断熱性の高いカーテンを取り付けたり、サーキュレーターを使用して室内のあたたかい空気を循環させることも、冬場の寒さ対策に有効です。

失敗例②【居室】プライバシーが守られていない

家の前の道路からリビングが丸見えに!

人通りのある住宅街

我が家は敷地の南側が道路に面しています。住宅会社の営業マンに「南側に建物がないので日当たりが最高です!」と勧められて購入しましたが、住んでみると確かに日当たりはいいものの、人通りの多い道路からリビングが丸見えで落ち着きません。そのせいでリビングの窓はずっと分厚いカーテンを閉めっぱなし。折角の日当たりがもったいない~!

カーテンを開ける女性

対策

日本の住宅は原則として日照のよい南側にリビングを設けるため、敷地の南側が道路に面していると、リビングが道路から丸見えになることがあります。 そこで、物件見学時には室内窓からの眺望チェックはもちろん、外からも家を眺めて「外部からどのように見られるか」を確かめておきましょう。家の出入り口付近から見るより、前の道路を実際に歩いてみると、通行人の目線で外観をチェックできますよ。

もしも外部から見られる心配があれば、目隠しフェンスやラティスを設置することで、視線を遮る効果が得られます。敷地の都合などで設置が難しい場合は、外から透けにくい遮像タイプのレースカーテンの取り付けを検討しましょう。

ワンポイントアドバイス

物件見学時には、道路からの視線だけでなく、隣家の窓の位置関係にも注意してください。こちらと隣家の窓が向かい合って「こんにちは」状態になっていると、入居後、お隣さんと窓越しに目が合って気まずい思いをするので、目隠しフェンスなどの対策が必須です。

失敗例③【間取り】生活に合わない間取り

子どもが巣立ち、夫婦2人では家が広すぎて……。

空いた洋室

家を購入した当時、2人の子どもは中学生。それぞれに専用の子ども部屋を用意しましたが、数年後に2人とも進学や就職で家を離れることに。それ以来、使わなくなった2室の子ども部屋や、家族4人の団らんを想定した広いリビングを持て余しています。ほんの数年しか使わないなら、こんなに広い家や部屋数は不要だったかも?

一緒に勉強する兄弟の後ろ姿

対策

適切な建物の広さや部屋数を決める際は、今の家族構成はもちろん、10年、20年先の家族の人数やライフスタイルの変化まで考慮することが大切。この事例では「子どもの独立」ですが、「妊娠・出産」「子どもの成長」「老親または子世帯との同居の可能性」「老人ホームなど施設への入所」なども、建物の広さや部屋数に影響します。

子ども部屋については、子どもの人数分の個室を用意するより、広い場所のエリアを分けて使用するほうが将来のさまざまな可能性に対応しやすくなります。小さいうちはリビングやダイニングの一隅を子どもスペースにすると親の目が届きやすいですし、広い1部屋を兄弟姉妹で共用し、成長に応じて間仕切り壁で分割するか、家具などで仕切るのもよいでしょう。

ワンポイントアドバイス

子どもの独立後に空いた子ども部屋を書斎や趣味部屋にする、リフォームで他の部屋とつなげる、2階部分を解体・減築するといった解決策もあります。

失敗例④【間取り】やたらと歩かされる動線

家事動線が悪く、毎日の洗濯や炊事がストレス。

洗濯カゴを持つ女性

物件見学では部屋の広さや設備に気を取られて、動線はノーチェックでした。ところが、住んでみると動線の悪さに毎日イライラ……。洗濯のたびに1階の洗濯機から2階バルコニーの物干し場まで階段を上下移動するのは大変だし、洗濯しながら調理を済ませようとしても、洗濯機とキッチンが離れていることがストレスに。もっと見学時にしっかり確認しておけばよかったです。

間取図と家の模型

対策

洗濯・調理・掃除といった家事は日常生活の多くの時間を占めるため、これらの作業を行う洗濯機やバルコニー、キッチン、ダイニングなどの動線が悪いと、移動に時間がかかり、家事効率が低下してしまいます。限りある時間内に効率よく家事を済ますには、短い距離で移動できる家事動線のよい間取りを選びましょう。

一般的に家事動線がよいとされる間取りは、水まわりとリビング・ダイニングが近接し、スムーズに移動できるようになっています。建物の平面図を見て移動経路を確認したり、現地見学の際に家事シーンを想定しながら、動線上を実際に歩いたりするとよいでしょう。特に、洗濯をするときは洗濯機から物干し場、衣類の収納場所まで広範囲に移動するため、作業場所がなるべく近い位置関係にあるのが理想です。

ワンポイントアドバイス

近年の住宅は「家事効率の短縮」がトレンドワードになっており、洗濯作業を効率化させるために脱衣室内に室内物干しを取り付けたり、専用のランドリールーム(洗濯室)で洗濯機を回し、洗濯物干し、衣類の畳み作業、アイロン作業など全ての作業工程を完結できる住宅も登場しています。

(参考)家の中のさまざまな動線とは

動線がよい家は移動しやすく、暮らしのストレスが少ない

洗濯カゴを持ち窓の外を見る女性

「動線」とは、家の中を人が移動するときの経路のことです。動線にはいくつかの種類があり、各動線をスムーズに移動できることが住みやすい間取りの条件といえます。ここでは住宅における代表的な動線を紹介しますので、参考になさってください。

洗濯物を取り出す女性

家事動線

洗濯・調理・掃除などの家事を行う経路です。基本的に、水まわりの位置関係が近いと家事作業を同時並行しやすくなるため、使い勝手がよくなります。

玄関を出る小学生の男の子

通勤・通学動線

寝室で起床後、洗面室で身支度を整え、キッチン・ダイニングで朝食をとって玄関から外出するまでの経路です。通勤・通学動線がスムーズにつながっていないと、動線上で渋滞が起こりやすく、忙しい朝のストレスにつながることも。

トイレと洗面台

衛生動線

トイレ、洗面室、浴室へ向かうための経路。1日に何回も利用する場所なので、リビング・ダイニングや個室からスムーズに移動できるとよいでしょう。来客が多い家庭なら、脱衣室の散らかった衣類などを見られることなく手洗いやトイレを済ませられる動線を確保しておくとベター。

まとめると…まとめると…

候補物件を見学するなら家族全員で。物件をくまなくチェックして失敗を防ぐ

住宅の見学する夫婦と案内スタッフ

物件見学をするときは、なるべく1人ではなく、新居で一緒に暮らす全員と訪れるようにしましょう。複数の視点で居室や間取りをチェックできるので、失敗や後悔につながる箇所を見つけやすくなります。また、ここ数年で住宅を購入した知り合いが身近にいるなら、経験談を聞いてみるのも参考になります。

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最終更新日 2025年4月1日