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2018年8月1日 更新

子どもの事故を防ぐ

自宅近くや道路横断中に起こりやすいとされる子どもの交通事故。事故を防ぐために、保護者やドライバーはどのような点に注意すればよいのでしょうか。

歩行者の交通ルール 自転車の交通ルール 車の交通ルール 子どもの交通事故を防ぐ 高齢者の交通事故を防ぐ

子どもの交通事故の特徴は?

  • 自宅から500m以内で起こりやすい

子どもの交通事故は、自宅から500m以内で多発しています。これは、子どもの通園・通学路や公園など、身のまわりに危険が潜んでいることを意味しています。

  • 幼児の交通事故の特徴

保育園や幼稚園での社会生活が始まり、屋外の活動が増える3歳頃から、道路や歩行中の事故が起こりやすくなります。
道路交通法では、危険を判断する力が未熟な6歳未満の幼児の保護者に対して、幼児を道路で遊ばせたり、一人歩きさせたりしてはならないとしています。

  • 小学生の交通事故の特徴

小学生になると活動範囲が広がり、保護者を離れて複数の友人や単独で行動する機会が増えることから交通事故の危険も高まります。
警察庁が2012年から2016年までの5年間に起きた交通事故の状況をまとめた調査(※)によると、小学生は歩行中の交通事故が多く、特に小学1~2年生の歩行中の道路横断や飛び出しによる事故が目立ちます。歩行中の事故は、男子のほうが女子より約2.5倍多いのも特徴です。
事故が起こりやすい時間帯は登下校中や放課後で、気候もよく屋外活動が増える4~7月と10~11月に多く発生しています。
また、小学3年生以降は歩行事故に加えて、自転車利用中の事故も増えるようになります。自転車利用中の事故は、男子のほうが女子より3倍以上も多くなっています。
※警察庁「子供等の交通事故について」2017年より

  • 中学生・高校生の事故の特徴

通学や遊びなどで自転車に乗る機会が多くなり、自転車利用中の事故が増える傾向にあります。自転車事故による死傷者数は16歳がピークです。
中学生・高校生の自転車利用中の事故は朝の登校時間中に起こりやすく、新学期から夏休みまでの4~7月、秋の9~11月に集中しています。原因としては、安全不確認や一時不停止による出合い頭の事故が多く発生しています。
※警察庁「子供等の交通事故について」2017年より

子どもの歩行中の事故 こんなケースに注意!

小学生の歩行中の事故でよくあるケースをまとめました。親子で交通安全について話し合ったり、ドライバーの方は運転中の注意喚起などにお役立てください。

ケース1「友だちを追いかけて道路に飛び出す」

子どもが遊びに夢中になるあまり周囲の危険に気付かず、道路に飛び出して車や自転車とぶつかってしまうことがあります。
小学生の歩行中の事故のうち、最も多い原因が道路への飛び出しです。

ケース2「青信号の点滅中に走って渡る」

急いで走っていると周囲に注意を払うことができません。横断中に信号が赤に変わって、走って来た車や自転車とぶつかったり、つまずいて転倒したりする可能性もあります。

ケース3「信号待ちの時に、道路に近い場所に立っている」

信号待ちをしている歩行者が、歩道ギリギリの端っこに立っていることがあります。そのような時に車が左折しようとすると、内輪差で歩行者を巻き込んでしまう危険も…。
特に身長の低い子どもは運転中のドライバーから見えにくいため、注意が必要です。

子どもの歩行中の事故を防ぐには…

保護者の方へ

  • 基本の交通ルールを繰り返し伝える

子どもと一緒に道路を歩く時は、保護者の方がお手本になって、基本の交通ルールを繰り返し伝えていきましょう。
基本の交通ルールとは、

  • 1)歩道があるところでは、必ず歩道を歩く
  • 2)歩道がないところでは、道路の右側を通る
  • 3)道路を横断する時は、左右を確認して安全を確かめてから渡る
  • 4)信号(歩行者用信号)がある場合は、信号の指示を守る

です。
その上で、道路への飛び出しなどの違反が事故につながることを伝え、危険であることを子どもに理解させましょう。

  • 通学路を一緒に歩く

子どもが小学校低学年なら、親子で一度、通学路や公園の周辺道路などを一緒に歩いて、危険な場所や事故が起こりやすい状況などを話し合ってみましょう。

ドライバーの方へ

子どもは周囲の危険を察する力が未熟なために、突然道路に飛び出したり、無理な横断をしようとしたりすることもあります。特に学校などの付近を示す「学校、幼稚園、保育所等あり」の標識があるところでは子どもの飛び出しなどに注意しましょう。
道路交通法では、横断歩道のない交差点やその近くを歩行者が横断している時は、車は歩行者の通行を妨げてはならないとしています。歩行者の横断中や横断しようとしている時は、横断歩道の手前(停止線がある場合は、その手前)で一時停止をして、歩行者に道を譲りましょう。

「学校、幼稚園、保育所等あり」の標識

子どもの自転車利用中の事故 こんなケースに注意!

中学生・高校生に多い自転車利用中の事故は、主に次のような状況で生じやすいとされています。

ケース1「急いでいたので一時停止をしなかった」

子どもの自転車利用中の事故のうち、最も多いのが交差点での出会い頭の衝突事故。特に中学生・高校生の交通事故は通学路で起こりやすく、一時停止の標識を無視して車や歩行者とぶつかるケースが目立ちます。

ケース2「車が来ないと思い、信号無視をする」

信号無視も、子どもの自転車利用中の事故に多い原因の一つです。いつもは車や歩行者の通りが少ない道路であっても、信号を無視して交差点に突っ込むのは危険です。

ケース3「並走、スピードを出して走行していた」

友だちとの並走や、競争などでスピードを出して走行するのも、周囲の車や歩行者の発見が遅れる一因となります(※)。必ず車道や自転車レーンの左側を一列に並び、無理のないスピードで走行しましょう。
※ただし「並進可」の標識がある場合は並走ができます。

ケース4「前を走っていた車に巻き込まれて…」

交差点の手前で、左折しようとする車に巻き込まれる事故が相次いでいます。車のドライバーからは左後方を走る自転車が見えにくいため、自転車は車から離れて走行し、交差点では車の動きに注意してください。

子どもの自転車利用中の事故を防ぐには…

自転車を利用する子どもと、その保護者の方へ

  • 基本の交通ルール(自転車安全利用五則)を守る
  • 1)原則として車道を通行する
      ※例外として、13歳未満、70歳以上、身体の不自由な人などは歩道を通行できます
  • 2)自転車の通行が可能な歩道では歩行者を優先し、自転車は車道寄りの部分を徐行する。
      歩行者の通行を妨げる場合は一時停止する。
  • 3)二人乗り・並走の禁止、夜間のライト点灯、信号を守る、
      交差点での一時停止と安全確認などのルールを守る
  • 4)子どもは乗車用のヘルメットを着用する
  • 安全を心がけて自転車に乗る

自転車は体格に合ったものを選び、安全な発進や停止の操作、正しい乗車姿勢を守って走行しましょう。また、ブレーキが故障していたり、夜間にライトが点灯していない場合などに自転車を利用することはできません。

ドライバーの方へ

車道を走行中の自転車を追い越す時は、自転車がふらつくことなどを予測して、自転車との間に十分な間隔を空けるか、徐行しましょう。
また、交差点では自転車との衝突や、内輪差による巻き込み事故が多発しています。周囲の状況に注意するとともに、安全な速度で走行しましょう。

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最終更新日 2024年10月30日