2014年11月25日 更新
どんなに気を付けていても、ささいなきっかけや誤解から、時にはイザコザが起こることだって考えられます。
ちょっとしたイザコザの種は、深刻なトラブルに発展しないうちに解消することが大切。あなたや周囲がご近所トラブルに巻き込まれた時の対処法を学びましょう。
マナー違反の事実がある時は、その場で素直に「すみませんでした」の一言を。下手に言い訳するとかえって相手の心象を悪くするので避けてください。どんな事情があったにせよ、マナー違反をしたことに対して謝罪を行います。
時には、相手の誤解から、やってもいないことを責められるケースがあるかも知れません。その場合もカッとなって言い返したりせずに、「失礼ですが……」とワンクッションを置いてから、誤解であることを伝えます(ただし相手が不快になるような出来事があったはずですので、配慮を忘れずに)。
自分がやっていないことでも、「とりあえず謝ればこの場が丸くおさまる」と考える人もいますが、自分の身に覚えのないことを謝ると、かえってややこしくなるので絶対にやめましょう。
それでも相手の気持ちがおさまらず、話がこじれそうな時は当事者だけで解決することは困難です。自治会の役員やマンション管理組合の理事に相談して、話し合いの場を設けましょう。
ご近所さんのマナー違反で迷惑をしている時に、まず思い出して欲しいのが「マナーは絶対ではない」ということです。自分が正しいと思っているマナーが、相手にとっては必ずしも正しいマナーとは限らないのです。自分が不快だからといって、そのことで頭がいっぱいになって相手に対して攻撃的な気分になるのは、自分中心の考え方になっているのかも知れません。まずは落ち着いて、どのように対処するか考えていきましょう。

迷惑の度合いに応じて、上記の段階の対処法を選択します。
ここでは例として、「夜、お隣さんの物音がうるさくて眠れない」という悩みを抱えているとします。
お隣さんの物音が掃除機や洗濯機の水音であれば、仕事の都合で夜しか家事ができないなどの理由が考えられます。仕事の時間帯は自分ではどうすることもできない場合が多いため、「多少の物音は仕方ない」と割り切ります。
お隣さんの物音が聞こえるということは、自分の家の物音も相手に聞こえているかも知れないということ。自分が気付かないうちに相手にも迷惑をかけている可能性があるので、困った時はお互い様です。一度、物音が気になり始めるとどんどん神経質になってしまいがちですから、物音がする時間帯はほかのことを考えるとよいでしょう。
夜の物音が気になるということを、さりげなくお隣さんに伝える方法です。お隣さんとある程度顔見知りの場合は、この方法が有効です。
例えば……
「最近、うちの子どもが夜にうるさくて。物音で迷惑をおかけしていませんか?」と、自分の家の物音に配慮しているというように相手の注意をうながす方法。
あるいは「すみませんが、夜12時頃に掃除機や洗濯機の水音が響いてよく眠れないんです。生活の音はある程度はお互い様だと思いますし、我慢しますが、できればもう少し早い時間にしていただけないでしょうか。お願いします」と、口頭や手紙で「お願い」という形で注意をうながす方法。この方法は、事実を述べた上で「ある程度はお互い様だと思いますし~」と一旦譲歩し、「できればもう少し早い時間に~」と提案することで気遣いを伝えているのがポイントです。
普段からあまりお隣さんとお付き合いがない、あるいはお隣さんが少々気難しいタイプの場合は、段階2のように直接注意するよりも、第三者である自治会の役員やマンション管理組合の理事に相談して、そこから注意をしてもらう方がよいでしょう。
相談する時は感情にうったえるのではなく、「何時頃に、どのような音がするか」「音によって、どのような状態(眠れないなど)になったか」など、事実を冷静に伝えます。
また、騒音は人によって感じ方がさまざまですので、騒音計を使ってどれくらいの騒音なのか計測しておくと客観的な判断を得やすくなるのでおすすめです(※)。騒音計は専門業者からレンタルするか、お住まいの自治体などで無料で貸し出してもらえることもあります。
相談を受けた自治会やマンション管理組合は、直接相手に伝えるか、文書などを配布して注意をうながしてくれます。
大抵のトラブルであれば、この段階である程度解決する場合がほとんどです。
※環境省が定める環境基準値によると、住宅地で望ましいとされる音の大きさは日中55デシベル以下、夜間45デシベル以下です。
自治会やマンション管理組合に相談しても解決しなかった場合や、お隣さんと感情的な対立がこじれてしまった場合などは、法律の専門家に相談するのも手です。いきなり相談するといっても窓口がわからないことが多いと思うので、まずは「法テラス(日本司法支援センター)」に問い合わせましょう。法テラスとは「総合法律支援法」という法律にもとづいて設立された機関で、解決に役立つ法制度や、そのトラブルを専門とする相談窓口を無料で案内してくれます。
法律のプロである弁護士に相談を行う場合は有料となりますが、法テラスでは、経済的に余裕のない人には無料の法律相談や、必要に応じて弁護士や司法書士費用などの立て替えも行っています。まずは一度問い合わせてみることをおすすめします。
紛争解決センターは「仲裁センター」「あっせん・仲裁センター」「法律センター」などとも呼ばれており、裁判によらない紛争解決を目指す窓口で、全国の弁護士会により運営されています。
ご近所トラブルを裁判で解決するとなると費用も時間もかかりますが、紛争解決センターでは裁判よりも比較的安価で短期間(数ヶ月程度)の解決を目指します。基本的に、「どちらがよい・悪い」と決めつけるのではなく、専門家がトラブルを抱えた双方の話をじっくり聞き、納得のいく解決を提案することを重視するため、今後は円満なご近所付き合いの関係を取り戻したい場合などにおすすめです。
紛争解決の費用は申し立て時に申し立て手数料として1~3万円程度、紛争が解決した場合には紛争解決の価額に応じた成立手数料を別途支払います。各地の紛争解決センターによって費用の目安が異なりますので、WEBサイトなどで確認してください。
調停とは裁判所で行う話し合いのことで、裁判所という公平な場所で行われることから、双方が冷静に議論しやすいとうメリットがあります。
調停をするには、相手方の住所を管轄する簡易裁判所の受付窓口で調停を申し立て、手数料として個々の調停の価額に応じた収入印紙を納付します。裁判所は申し立てを受けると調停委員会を組織し、期日を定めて相手方に裁判所へ出頭するよう呼び出し状を送達します。
出頭すると、指定された調停室で申立人と相手方、調停委員でテーブルを囲んで話し合いが行われます(相手方と顔を合わせるのが気まずい場合は、別々に話を聞いてもらうこともできます)。何回か話し合いを重ねて、双方の妥協点が見つかれば調停が成立しますが、話がまとまらない場合は「不調」となって調停が終了します。
ご近所付き合いのコツやマナー、トラブルの対処例などを見ていきましたが、いかがでしたでしょうか。これから新生活が始める人は「うまくお付き合いができるかな?」と不安に思うことがあるかも知れませんが、基本的な配慮とマナーさえあれば、ご近所付き合いは恐れることはありません。ご近所さんとスマートな人間関係を築いて、気持ちよい暮らしを手に入れましょう。
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