大好き!鍋料理

具材を入れる順番や火加減は? 鍋の作法

2017年12月25日 更新
鍋の作法

具材を切って鍋に入れるだけのカンタンな鍋料理。とはいえ間違った順番で具材を入れてしまうと、硬くなりすぎたり、旨みが抜けたりすることも…。
そこで、山の幸と海の幸がたっぷりの「寄せ鍋」を例に挙げて、鍋に具材を入れる正しい順番を説明します。

美味しい鍋料理をつくる手順

具材を鍋に入れる順番は、「だしが出るもの」「硬くて火が通りにくいもの」から鍋に入れて、「火の通りやすいもの」を最後に入れるのが基本です。

一、魚・鶏肉など、だしが出るもの

一、魚・鶏肉など、だしが出るもの

はじめに、魚のあらや骨付きの鶏肉などを入れて骨からしっかりとだしを取り、次に身を入れましょう。魚や鶏肉の旨みがだし汁や煮汁全体にいきわたります。

二、火の通りにくい野菜や豆腐、シイタケ

二、火の通りにくい野菜や豆腐、シイタケ

続いてニンジンなどの根菜、白菜の芯など硬くて火の通りにくい野菜や、豆腐、シイタケを入れて、じっくり煮込んでいきます。

三、牛肉・豚肉など、硬くなりやすいもの

三、牛肉・豚肉など、硬くなりやすいもの

牛肉や豚肉、貝、エビなどは煮すぎると硬くなってしまうので、このタイミングで鍋に入れて煮ます。

四、葉もの野菜・えのきなど、すぐ火が通るもの

四、葉もの野菜・えのきなど、すぐ火が通るもの

春菊、三つ葉、ニラなどの葉もの野菜、えのきなどは長く煮込むと美味しさや食感が損なわれます。食べる直前に手早く火を通す程度にしましょう。

正しい順番は上記のとおりです。あとは、アツアツの具材を取り分けていただきましょう!

具材を美味しくする火加減は…?

煮立ったら弱火~弱めの中火をキープ

煮立ったら弱火~弱めの中火をキープ

具材を鍋に入れる順番と同じくらい、鍋の火加減にも注意が必要です。
最初に煮汁を煮立たせる時は強火(※ホーロー鍋の場合は中火)でもOKですが、沸騰したらすぐに具材を入れ、再沸騰したら弱火~弱めの中火にして細かい泡がフツフツと出る状態をキープしましょう。
鍋料理を煮る時は、噴きこぼれするくらい火の勢いが強くてもいけませんし、反対に火が弱すぎて煮汁が泡立たないのもよくありません。また、長時間の煮込み過ぎは荷崩れや煮詰まりを招く原因となります。
火加減を放置せず、煮汁の泡の勢いを見ながらこまめに弱火~弱めの中火に調節しましょう。

ほかにも気を付けたいポイントは?

アクは取りすぎない

アクがあると料理の風味が損なわれる上、見た目もよくないので、ついつい一生懸命アクを取り除いてしまいがち。けれども、何度もお玉でアクをすくっていると煮汁の旨みや栄養まで取り除いてしまうことになるので、取りすぎは控えたいものです。
上手にアクを除くには、アク取り網を使ってサッとアクをまとめてすくうことです。アク取り網がなければ、キッチンペーパーを落とし蓋のようにだし汁や煮汁の表面に被せておき、アクをくっつけて取ることもできます。

肉としらたきの位置は気にしなくてOK

肉としらたきの位置は気にしなくてOK

すき焼き鍋などで具材を入れる時に、以前はよく「肉の隣にしらたきを並べると肉が硬くなる」といわれていましたが、現在では、しらたきの有無によって肉の硬さは変化しないという説が一般的です。
ただ、鍋は中心部に近いほど火がすぐに通りやすいため、鍋の中心部で牛肉をグツグツ煮込んでしまうと、すぐに身が硬くなってしまいます。そのため牛肉はなるべく鍋の中心部を避けて、周辺部でサッと煮るようにしましょう。

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最終更新日 2024年10月30日