その他の税
所得税、住民税、消費税のほかにも、私たちの暮らしにかかわる身近な税金をまとめました。
相続税(国税)
亡くなった人から財産を相続したときにかかる税金です。
相続税の総額を計算するには、まず、正味の遺産金額から基礎控除額の「3,000万円+600万円×法定相続人の数」を差し引き、残金を法定相続割合によって各相続人に配分したとします。それから各人の取得金額に応じた税率を適用し、その合計が相続税の総額となります。
贈与税(国税)
個人から財産をもらったときにかかる税金です。
一年間でもらった金額が1人あたり110万円までなら基礎控除額の範囲のため贈与税はかかりませんが、110万円を超えると課税されます。
また、贈与税には住宅資金等資金の特例や教育資金の一括贈与の特例などがあり、所定の要件に該当する場合に非課税となります。
不動産取得税(地方税…都道府県民税)
土地や建物などの不動産を取得したときにかかる税金です。 計算方法は「固定資産税評価額×税率4%」ですが、2021年3月末までに取得した場合に限り、土地の固定資産税評価額が2分の1に、また土地と住宅にかかる税率が3%に軽減される特例があります。
固定資産税(地方税…市町村民税)
毎年1月1日時点で土地や建物などを所有している人に対して課税され、その不動産がある市町村に納める税金です。 計算方法は「固定資産税評価額×税率1.4%」ですが、住宅用地については特例があり、1戸あたり200㎡以下の小規模住宅用地は固定資産税評価額が6分の1に、200㎡超の一般住宅用地は固定資産税評価額が3分の1となります。 また、場所によっては固定資産税とともに「都市計画税(固定資産税評価額×税率最大0.3%)」がかかることもあります。
自動車税環境性能割(地方税…都道府県民税)
上記の自動車税環境性能割の導入により、従来の自動車税の名称が「自動車税種別割」に変更されました。毎年4月1日時点で自動車を所有する人に対して、その車の総排気量に応じた税率がかかる点は従来の自動車税と同様ですが、2019年10月以後に初回新規登録を受けた自家用乗用車については税率が引き下げられます。
軽自動車税環境性能割(地方税…市町村民税)
2019年10月より創設された税金です。軽自動車や原動機付自転車を取得する際に、その車の燃料基準達成度に応じた税率がかかります。
軽自動車税種別割(地方税…市町村民税)
上記の軽自動車税環境性能割の導入により、従来の軽自動車税の名称が「軽自動車税種別割」に変更されました。毎年4月1日時点で軽自動車や原動機付自転車を所有した人に対して課税され、2015年4月以後に初回新規登録を受けた自家用軽自動車なら10,800円、原動機付自転車(90cc以下)なら2,000円の税率が適用されます。
酒税(国税)
ビール、清酒、ウィスキーなどの酒類を製造場から出荷したり保税地域から引き取ったりしたりしたときにかかる税金で、お酒の種類によって1リットルあたりの税率が決まっています。 酒税を負担する人は消費者ですが、納めるのは製造業者や輸入業者です。
たばこ税(国税)、都道府県たばこ税・市町村たばこ税(地方税)
一般に「たばこ税」と呼ばれる税金には、国税の「たばこ税」と、地方税の「都道府県たばこ税」および「市町村たばこ税」があります。 国税の「たばこ税」は、たばこの製造場から出荷したり保税地域から引き取ったりしたときに課税され、地方税の「都道府県たばこ税」と「市町村たばこ税」は卸売業者などが小売業者に売り渡したときに課税されます。 たばこ税、都道府県たばこ税、市町村たばこ税はそれぞれ1,000本あたりの税率が決まっています。税金を負担する人は消費者ですが、納めるのは製造業者や輸入業者です。
入湯税(地方税…市町村民税)
温泉などの鉱泉浴場に入浴するときにかかる税金です。入湯客1人1日につき150円の税率となり、入湯客が税金を負担して、鉱泉浴場の経営者などが納めます。
まとめると…
ここでは私たちの暮らしにかかわる身近な税金を取り上げ、しくみや特徴について説明しました。知らず知らずのうちに負担していることも多い税金ですが、その内容を理解して、税金に対する意識を高めてはいかがでしょうか。
【関連記事】
- 今から考えたい「住まいの終活」
- 理想のマイホームを手に入れるための「物件見学」のチェックポイント
- 注文住宅の「土地選び」のポイント
- 後悔しない! 二世帯住宅を建てるポイント
- 不動産広告の「省エネ性能ラベル」とは?
- 住宅ローンを借りる前に知っておきたい「金利」の話
- お気に入りの部屋をつくるインテリアの選び方
- オーダーメイド住宅で理想の家づくり
- 新築・増改築のときに気を付けたい法律のポイントは?
- 日差しと風、快適な室温のある住み心地のよい家づくり
- 土地を購入する前に知っておきたい法令上の制限について
- 狭小地・変形地に家を建てる
- 「増築」「改築」で住みづらさや不満を解消!
- 万一の災害時に、自分や家族の安全を守る「“災害に強い家”に住みたい!」
- 残された家や土地をスムーズに受け継ぐ「不動産相続の基礎知識」
- 建物の構造が違えば、性能や住み心地も変わる!「木造」と「鉄骨造」、選ぶならどっち?
- 平屋を検討する際に知っておきたいメリット・デメリット!『平屋の家』に住みたい!
- おしゃれで居心地のよい空間をつくる、住まいのカラーコーディネート
コラムを探す
新着コラム
最終更新日 2024年12月02日
- 「終活」とは、自分らしい最期を迎えるための準備活動のこと。持ち家がある場合は、自宅の相続のことも頭に入れておきたいもの。もしものときに備えて「住まいの終活」を始めませんか。
- 購入を検討している物件を現地でチェックする「物件見学」は、家探しの重要なステップの一つ。物件見学時にきちんと確認したいポイントを押さえて、家選びを成功させましょう!
- 災害は、ある日突然やってきます。いざというときにペットと自分を守れるように、飼い主さんができる「日頃の備え」と「災害時の行動」を学んでいきましょう。
- 注文住宅を建てる上で、大切にしたいのが「土地選び」。土地選びで失敗しないための準備や物件情報の見方、現地見学のチェック項目など、知っておきたいポイントをまとめました。
- 共働き家庭が主流となった今、親世帯と子世帯が同じ家に住む「二世帯住宅」を選択する人が増加中。気持ちよく暮らすための間取りから、相続時のアドバイスまで、二世帯住宅を成功に導くポイントを紹介します。
- 新築や賃貸物件の広告に、新たに掲載されるようになった「省エネ性能ラベル」。それぞれの項目の意味と見方を理解して、物件の比較・検討に役立てましょう!
- 住まいの情報ナビ
- 知って得する生活の知恵
- 身近な税金のしくみと特徴
- その他の税