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今すぐできる、我が家の防災対策

2023年3月15日 更新
今すぐできる、我が家の防災対策

もしも災害が自宅を襲ったときに後悔しないように、日頃から準備しておくことは大切です。ここでは、自宅でできる災害への備えや、自宅が安全と分かったときの在宅避難の準備、あれば便利な設備など、「もしも」に備える防災対策を紹介します。

【地震対策】家の中のリスクを減らす

二次災害を防ぐために必要な対策とは

家の中の防災、安全性イメージ

大地震でビクともしない丈夫な家に住んでいても、屋内で家具の転倒や窓ガラスの飛散といった二次被害が発生すると、ケガや逃げ遅れにつながります。室内の二次災害リスクを防ぐために、次のような防止対策を行いましょう。

家具を固定するイメージ(L字金具のネジ止め)

・家具を固定して転倒を防ぐ

「地震に強い家のポイントは?」で解説したように、家具の転倒防止対策には造り付け家具(造作家具)が有効。ただし据え付けができない既製品の置き家具の場合は、壁にL字金具でネジ止めして固定します。壁が石膏ボードだとネジ止めができないため、突っ張り棒やストッパーなどの固定具を使って転倒や落下を防止します。

棚などを移動させるイメージ

・室内のレイアウトを見直す

地震で落ちた物や、飛び出した引き出しがドアや脱出経路の付近をふさいでしまうおそれもあります。危険から速やかに脱出するために、ドアや脱出経路の付近には棚などの家具を配置しないようにしましょう。

クローゼットなどに物を片付けるイメージ

・なるべく物を減らして片付ける

室内にある物が多いほど、地震発生時に物がゴチャゴチャに錯乱して歩行が困難になったり、二次災害を招きやすくなります。不用品を処分する、すぐ使用しない家電などはクローゼットや納戸に片付けるなど、身のまわりの整理を心がけることが大切です。

【地震対策】中古住宅は耐震性をチェック

旧耐震基準の建てた家なら耐震診断を受けておく

耐震診断を受けるイメージ

建築基準法の改正によって、現在の新耐震基準がスタートしたのが1981年6月1日。これより以前に建築確認を受けて建築された家は旧耐震基準のため、専門家による耐震診断を受け、必要に応じて耐震改修も行いましょう。耐震診断や耐震改修にかかった費用を一部助成してくれる自治体もあるので、事前に自治体窓口に相談することをおすすめします。
1981年6月以降の家であっても、壁がヒビ割れていたり、柱や床の傾きなど構造の不安があれば、耐震診断を受けましょう。

【浸水対策】側溝を点検・掃除する

雨水があふれることがないよう、詰まりを取り除く

側溝の点検・掃除イメージ

家の周囲にある側溝に落ち葉やゴミが詰まっていると水はけが悪くなり、大雨のときに水があふれて冠水、自宅の浸水につながることもあります。日頃から落ち葉をこまめに取り除いたり、町内会の側溝清掃に参加するなどして側溝の流れをよくしておきましょう。また、ベランダの排水口や、軒下の雨どいなども定期的に詰まりや破損がないかを確認しておきます。

【浸水対策】家財の移動経路を確保する

重い家具や貴重品を安全に移動させるための準備

家具類を2階などに移動させるイメージ

床上が浸水するおそれがあるときは、家具や貴重品などの家財を早めに高い場所に移動させます。このとき、安全に行動ができるように、持ち運ぶ物や経路、置き場所などを普段から家族で話し合っておきましょう。

ちょこっとメモ!ちょこっとメモ!

ご近所さんとの関係も大切に。地域で助け合うネットワークを築こう

あいさつなど、ご近所づきあいのイメージ

災害時には、自分や家族の命を守る「自助」はもちろん、近隣の住民同士が協力する「共助」も必要です。ご近所づきあいの度合いは人それぞれに考え方の違いがありますが、災害時のスムーズな助け合いや避難生活のためにも、日頃からご近所さんと挨拶を交わすなど、顔の見える関係を築いておきましょう。町内会が主催する防災訓練も、地域で防災に備えるよいキッカケになります。

在宅避難をするときの備え

継続して自宅で生活するために必要な準備とは?

在宅避難のイメージ

災害で自宅が損傷したり焼失した場合は避難所(学校や公民館など)で生活をしますが、不慣れな環境で体調を崩すおそれもあるため、自宅の被害が少なく引き続き居住できるようなら在宅避難を行いましょう。安全な在宅避難のために、最低限準備しておきたい物は次のとおりです。

食料、水、生活必需品イメージ)

・食料や日用品の備蓄

物流がストップして支援物資が届かない状態を想定して、1人あたり最低でも3日分、可能なら7日分の食料と水を準備しておきましょう。
赤ちゃんのミルクや離乳食、アレルギー対応食、常備薬など、必要なものは1人ひとり異なります。ふだんの暮らしをイメージして、なくなったら困る物を多めにストックしておくと安心です。

携帯用トイレイメージ

・携帯用トイレ・簡易トイレ

停電・断水時であっても排水設備に異常がなければ、浴槽などに貯めておいた水を使ってトイレを流せます。異常があるかどうか分からない場合は、備蓄品の携帯用トイレや簡易トイレのほか、避難所などに設置される仮設トイレを利用しましょう。

カセットコンロなどのイメージ

・電気・ガス・水道の代替品

内閣府によると、首都直下地震などで東京のライフラインが停止した場合、復旧までの目標日数は電気6日、ガス55日、上水道30日となっています。
電池式のヘッドランプや充電器、ガスの代わりになるカセットコンロとガスボンベ、給水タンクや給水袋を準備しておきましょう。

エコ設備は在宅避難の強い味方

停電時・断水時に対応できるのがうれしい!

在宅避難を乗り切るイメージ

太陽光のエネルギーを電気に変える「太陽光発電システム」や、空気の熱を利用する家庭用給湯システムの「エコキュート」。どちらも温暖化防止や省エネ・節約のメリットで知られていますが、実は、災害時の停電対策・断水対策にも有効です。

太陽光発電システムイメージ

・太陽光発電システム

停電時に自立運転モードに切り替えることで、太陽光発電システムが発電した電気を家庭で使用できます。
自立運転モードで使用可能な電力は1500Wまでですが、電子レンジ(1300W)、炊飯器(300~1300W)、ドライヤー(800~1200W)など消費電力の比較的大きな家電も使用できます(ただし、同時に複数を使用して1500Wを超えないよう注意)。 自立運転モードの切り替えは、パワーコンディショナーの操作が必要となるので、事前に取扱説明書を読んで切り替え方を確認しておきましょう。

エコキュートのイメージ、もしくは生活用水を使用するイメージ

・エコキュート

「エコキュート」は電気を使用するため停電時にお湯を沸かすことはできませんが、断水したときに、貯湯タンクに貯めた水を生活用水として使用できます。貯湯タンクの容量は370~550Lで、家庭の一般的な浴槽の容量である260~350Lと比べても大容量です。
貯湯タンクに貯めた水を使用するには、非常用ホースを設置するなどの作業を行います。取り扱い説明書で作業手順を確認しておくと、いざというときも焦らずに済みます。

まとめると…まとめると…

日頃の備えで安心を手に入れる。家族で防災対策に取り組もう!

家の防災対策を行うイメージ

災害被害の予測には限界があり、被害をゼロにすることはできません。けれども事前に対策を行うことで、地震や台風による被害を最小限に抑えたり、在宅避難で安全を確保したりすることは可能です。家族の安全な暮らしのために、家の防災対策を強化しましょう。

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最終更新日 2024年10月30日