VRって何?

VRの仕組みや機器など、今さら聞けないVRの基本を紹介します。
このページの見どころ!!
VRの定義

VRは「Virtual Reality」の略で、日本語では「仮想現実」や「人工現実感」と訳されます。
人間の脳は、目や耳などの感覚器がキャッチした光や音などの情報をもとに、自分のいる「現実世界」を認識しています。
この原理を利用して、人工の映像や音などで人間の五感に働きかけ、実際に存在しない人工的な世界(VR空間)を現実のように認識させる技術や仕組みをVRと呼んでいます。
現実世界 | 実際に目の前にある光景や、耳にする音をもとに、脳が世界を認識している |
---|---|
VR(仮想現実、人工現実感) | 専用のディスプレイ(HMD)などを使い、五感に働きかけることでVR空間を現実のように認識させる |
VRの特徴は…
実際に存在しないVR空間を、現実のように体験できるVR。具体的に、どんな特徴があるのでしょうか。
臨場感たっぷり!

五感に働きかけて現実のような感覚を生みだすVRは、テレビや映画などの映像よりも、その世界に入り込む感覚(=没入感)にすぐれています。そのため、宇宙、深海など滅多に行けない場所やゲーム空間でも、VRなら実際にその場にいるような高い臨場感を味わうことができます。
「観る」から「体験する」へ!
映像を単に「観る」のではなく、コントローラーなどによる操作でVR空間を動き回ったり、視線を自在に変えたりする「体験」が可能です。
現在、VRを使った機械操作などの訓練(シミュレーション)や、工場見学など体験型の学習プログラムといった活用も広がっています。
コミュニケーションも楽しめる

SNS(ソーシャルネットワークサービス)といえばFacebookやTwitterが有名ですが、近年はVRを使った「ソーシャルVR」にも注目が集まっています。利用者は、「アバター」と呼ばれる分身を操作してソーシャルVR空間に出入りし、他人と交流したり、イベントやゲームに参加したりします。
※VRの具体的な活用については「VRの活用例①エンタメ」「VRの活用例②ビジネス、教育など」で詳しく紹介します。
VR機器について
自宅でVRの世界を体験したくなったら、どのような機器を用意すればよいのでしょうか。
ここでは一般に入手できるVR機器について説明します。
さまざまな種類がある「ディスプレイ」
頭に装着してVR空間の映像を観るための機器で、「HMD(ヘッドマウントディスプレイ)」「VRヘッドセット」「VRゴーグル」などと呼ばれています。
HMDだけでVRを楽しめる一体型(スタンドアローン)の製品もありますが、多くはPCや専用ゲーム機を用意するか、スマートフォンを取り付けて使用します。価格は、一体型やPCを使うタイプは数万~十数万円と高額ですが、スマホを使うタイプは数百円程度から入手可能な製品もあり、性能もさまざまです。
目的別に紹介!必要なVR機器は?

「安価/手軽に楽しみたい!」
用意するもの
□スマートフォン(専用アプリをダウンロードする)
□スマートフォン専用HMD
VR初心者で、手軽にVRを楽しむならスマホを使うタイプがおすすめです。
映像の美しさなどのクオリティはPCやゲーム専用機を使うタイプより劣りますが、初期費用が安く、段ボールの組み立て式HMDなら百均でも購入可能。ハイエンドモデルの「Gear VR」(Galaxyシリーズ専用)の場合、1万数千円程度で入手できます。

「VRゲームを楽しみたい!」
用意するもの※PlayStation VRの場合
□PlayStation4本体
□専用ヘッドセット
□PlayStation Camera
□専用ソフト
□周辺機器(PlayStation Move モーションコントローラーなど)
普段はテレビモニターの映像でプレイしているゲームを、VR空間で楽しめるのがゲーム機器専用VRです。
代表格である「PlayStation VR」の場合、有名ゲームタイトルのVRソフトが登場しており、専用のヘッドセットやモーショントラッキング用カメラなどを使ってゲームの世界に飛び込んだようなVR体験が味わえます。

「PCを使って本格的に楽しみたい!」
用意するもの
□ゲーミングPC
□PC専用のHMD
□コントローラー
□周辺機器(モーショントラッキング用カメラなど)
PCを使うタイプのHMDは「Oculus Rift」や「HTC Vive」といったハイエンドモデルの場合、必要なスペックを満たしたゲーミングPCを用意する必要があります。そのため初期費用が高額になりがちで、なかなか手を出しづらい面もありますが、VR空間への没入感が高く、より現実に近い体験が得られるのが魅力です。
AR、MRとの違いは?
VRとよく似た技術に、ゲーム「ポケモン Go」で一般に知られるようになった「AR」があります。
ARは「Augmented Reality」の略で、日本語では「拡張現実」と訳されます。
VRの場合、現実にはない人工的な世界(VR空間)をつくりだすのに対して、ARは現実世界にバーチャルな情報を反映(拡張)させる技術です。VRとは違って現実世界が主体となるため、HMDは画面の向こうが透けて見えるシースルータイプを使用するのが一般的です。
さらに「複合現実」と呼ばれる「MR(=Mixed Reality)という技術もあります。MRは、人工的な世界に現実世界の情報を融合させるもので、現在は主に建築の分野において、建物の設計段階で図面の原寸大の3DデータをMR空間に投影させて検証するといった活用が行われています。
VR(仮想現実、人工現実感) |
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人工的な世界をつくりだし、現実のように感じさせる |
AR(拡張現実) |
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現実世界をベースに、バーチャルな情報を加える |
MR(複合現実) |
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人工的な世界をベースに、現実世界の情報を重ね合わせる |
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最終更新日 2025年2月28日
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