東京の“交通”が変わる!
移動がスムーズになる新たな交通ネットワークを整備
東京での暮らしや観光、ビジネスシーンを支える鉄道や飛行機などの交通ネットワーク。
現在、新たな鉄道の駅やBRT(バス高速輸送システム)、自動走行タクシーサービスなどの整備が進められています。
都心と東京臨海部を結ぶ新たな交通システム
BRT
BRTは「Bus Rapid Transit(バス・ラピッド・トランジット)」の略で、日本語では「バス高速輸送システム」と呼ばれます。
BRTのバスはバス専用道路やレーンを走るため渋滞の影響を受けず、スピーディに多くの乗客を輸送できるのが特徴。そのため2020年オリンピック・パラリンピックや将来の人口増で交通ニーズが高まる東京臨海部では、都心へスムーズにアクセスするための手段としてBRTに期待が寄せられています。
東京都が2016年4月にまとめた「都心と臨海副都心とを結ぶBRTに関する事業計画」などの発表によると、まず2019年に新橋駅~勝どきを結ぶ「勝どきルート」と、新橋駅~豊洲駅を結ぶ「晴海・豊洲ルート」の2系統の運行がスタート。五輪期間中は都心の虎の門バスターミナルから東京臨海部の競技場や選手村などの間を運行し、五輪後は「勝どきルート」「晴海・豊洲ルート」に加えて、虎ノ門~国際展示場・東京テレポート駅を結ぶ「幹線ルート」が運行される計画となっています。
「首都高横浜北線」などが開通
道路
2017年3月に首都高速横羽線の生麦ジャンクションと、第3京浜道路に新設される横浜港北ジャンクションを結ぶ「首都高横浜北線」が開通し、新横浜~羽田空港間が約30分で移動できるようになりました。
また、五輪の競技会場が集中する東京臨海部の「首都高晴海線」は、豊洲出入口から晴海出入口までの延伸工事が2017年度内に完成する予定です。
一方で、東京臨海部の有明エリアと都心部を結ぶ「環状2号線」は、築地市場の豊洲移転の延期により、築地市場の跡地を通る地下トンネル部分の完成が五輪までに間に合わない見通しに。そのため東京都は2020年オリンピック・パラリンピックまでに環状2号線の地上道路部分のみを暫定開通し、地下トンネル部分は五輪後の完成を目指すことになりました。
JR山手線、東京メトロ日比谷線に新駅
鉄道
JR山手線の品川駅と田町駅の間では、現在、山手線の30駅目となる新駅(名称未定)の工事が進行中です。駅舎は折り紙がモチーフの大屋根と、障子を思わせる幕や木などの素材を活かした和のデザインで、オリンピック・パラリンピックが開催される2020年に暫定開業し、2024年に本格開業する見込みです。
また、東京メトロ日比谷線は虎ノ門新駅(仮称)を新たに整備中で、こちらも2020年までに利用開始の予定。同駅は地下通路で銀座線の虎ノ門駅とつながっており、東京の地下ネットワークがさらに便利になりそうです。
新たな客船ふ頭を整備
港湾
国内や世界の各地をクルーズ客船でめぐる船旅の人気は年々高まり、国道交通省の発表によると2016年にクルーズ客船を利用した日本人乗客数は約22万人に。また、海外から日本の港湾に寄港した訪日クルーズ旅客数も約1110万人と、過去最多を記録しました。
そこで東京都は、お台場エリアの海上に世界最大級のクルーズ客船にも対応できる新たな客船ふ頭を整備。2020年までの完成を目標に掲げています。
また、4階建てのターミナルビルは「海の波」や「船の帆」などをイメージした大屋根が特徴的で、新しい海の玄関口としての活躍が期待されています。
羽田空港が国際便増便、新たな飛行ルートも
航空
アクセス便利な都心の空港として人気が高い羽田空港。2020年オリンピック・パラリンピックなどで今後ますます訪日客の増加が予想されることから、国際便の増便のために新たな飛行ルートが追加される見通しです。
新飛行ルートは南風時の午後3時から午後7時に、埼玉県川口市から新宿区、渋谷区、港区、目黒区、品川区、大田区の上空を通過して着陸する計画となっており、現在、新飛行ルートにあたる自治体では住民への説明会などが行われています。
五輪に向けて自動走行タクシーの実験がスタート
タクシー
人工知能(AI)の研究・開発により、実用化に近づきつつある自動運転車。タクシー業界でも、2017年7月に日の丸交通がロボットベンチャーのZMPと提携して、2020年オリンピック・パラリンピックでの自動走行タクシーのサービス実現を目指すと発表しました。
タクシーで自動走行を行うルートは、五輪の競技会場が集中する東京臨海部の一部エリアに限定する予定。現在はお台場の公道で有人の自動走行実験を行っていますが、2020年のサービス開始時には無人の完全自動走行を目指しています。
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最終更新日 2024年10月30日
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