2014年1月7日 更新
今やマイカーは、1人1人のライフスタイルに応じて所有する時代。駅から遠い立地や、公共交通機関がそれほど発達していない地域にお住まいの場合は、一家に1台か、それ以上の台数の車を所有するケースもありますが、都市部などでは燃料代など維持費の問題もあり、マイカーを所有しない人が増えています。
さらに最近は車の新しい利用法が広がり、必要な時だけ車を借りて運転できるレンタカー、カーシェアリングなどの制度も充実しています。あなたのライフスタイルはマイカーを「所有する」、「しない」のどちらですか?
- 荷物が多い買い物や遠出に便利
- 自宅や駐車場から目的地まで一直線
- ドライブを気軽なレジャーとして楽しめる
- 公共交通機関やタクシーに変わる「生活の足」
- 公共交通機関のように時間やダイヤを気にせず、マイペースに移動できる
- 車の本体価格、維持費などがかかる
- 車を所有していても、ほとんど使わないケースも
- 車の本体価格、維持費などがかからない
- 日常で車を使用しなければ困ることはない
- 車にかかるお金を、ほかのこと(趣味など)に回せる
- 車の代わりに徒歩や自動車で移動すれば、健康増進に
- 緊急で車が必要になった時に面倒
- レンタカーやタクシーなどの利用頻度によっては割高に
何かとお金がかかりがちなイメージのマイカーですが、普通車の場合、年間のおおよその経費は50~60万円。これは自動車税、車検費用、任意保険、駐車場代、メンテナンス費、ガソリン代などを含む目安ですが、マイカーを所有せず、その分を貯蓄に回すとなるとトータルで大きな金額になります。
それなりのコストを払って、マイカーを所有するかしないか悩み中の人のために、さらに一歩踏み込んでマイカー所有の方法やそれ以外の方法をご紹介しましょう。
マイカーを購入する時、真っ先に思い浮かぶのが「新車か中古車か」ということではないでしょうか。一般的に、新車と中古車のどちらにするか判断するメリット・デメリットは次のとおりです。
- 真新しい車が自分のものになる
- 長期のメーカー保証があり、メンテナンスに比較的お金がかからない
- 気に入った色や装備などが選べる
- 基本的に最新の技術で造られており、安全基準も高まっている
- 購入時の本体価格が高い
- 中古車より車両保険が高いなど、維持費が全体的に中古車より高くつく
- 同クラスの新車より本体価格が安い
- 新車より車両保険が安い
- 既に生産中止になった車も入手可能
- 希望する色や装備などが選びにくい
- 新車より保証期間が短い
- 部品交換などのメンテナンス費がかかる可能性がある
- 新車or中古車の決め手は?
- 新車の予算が用意できないのであれば中古車を選択することになりますが、一般的に、新車or中古車の決め手は次のようなケースがあります。
住宅ローンのように、自動車もローンを使って購入する方法があります。ローンは主にディーラーローン、信販系ローン、銀行系ローンがあり、それぞれに特徴を備えています。
ローンの種類と特徴
- 新車の販売店が提携している信販会社(クレジット会社)から融資を受けるローン。特徴としては、ディーラーで取り扱っているので借入れ条件などの相談がしやすく、審査基準が比較的緩いことが挙げられます。金利は約7~8%と高めですが、面倒な申請手続きなどをディーラーにおまかせすることもできるため、使い勝手が良く人気のローンです。
- 信販会社(クレジット会社)から融資を受けるローンです。ディーラーローンと同様、銀行系ローンより審査基準が緩く、その信販会社のクレジットカードの利用実績があると、さらにスムーズに審査が通りやすくなります。
- 金利は約5~8%と会社によりまちまちですが、どちらかと言えば銀行系ローンよりも高い傾向にあります。
- 銀行や信用金庫から融資を受けるローン。金利は4~5%とディーラーローン、信販系ローンより安い場合が多いのですが、その分、審査が厳しく、年収や年齢などで厳しい条件があります。
- 上で紹介した3つのローンは主に新車が対象ですが、信販系、銀行系ローンともに、中古車対象のローンを取り扱っていることもあります。ただし新車に比べると数は少なめです。
- ローンの決め手は?
- ローンは、頭金の用意があれば、あとは月々決まった支払い額で車が手に入るのが魅力。上記のローンの中から、借入れ条件や金利が少しでも有利なローンを探してみましょう。なお、ローンを使って車を購入した場合、完済までは車の正式な所有者は購入者本人ではなく、借入れ先の信販会社や金融機関になります。
- マイホームと同時に購入する場合も多いマイカーですが、ローンを利用するなら注意が必要です。なぜなら、既にどちらかのローンを組んでいると、後から申請したローンの審査に通らない可能性もあるからです。
- 借入れ先のローン会社からすれば「複数のローンを抱えている人は、支払いが滞る可能性が高い」と判断します。借入れ条件などによって審査の基準は変わりますが、ローンの数はなるべく絞った方が良いでしょう。
リースとは、リース会社と契約して、車を借りる(リースする)方法です。契約期間はプランにより異なりますが、3年、5年という場合が多いようです。車を借りるのですから厳密には「所有」ではありませんが、レンタカーやカーシェアリングなどと違って車種や装備などをある程度選べる上に、契約期間中は自分の車として自由に使うことができます。
- リースの仕組み
- 乗りたい車が決まったら、リース会社と契約します。リース会社は契約者が希望する車を購入し、その「本体価格」に「各種税金」「保険料」を含めたリース料金を設定します。
- 契約者は、車を受け取る代わりに、月々決められたリース料金を家賃のように支払います。
- 注意点
- リース料金のベースとなる「本体価格」とは、車の購入費から「残価」を差し引いたものです。この残価は、契約終了時の車の価値のことで、言わば車の「下取り価格」。リース会社は、この残価を予定した額をあらかじめ差し引いて、手の届きやすいリース料金を設定しているのです。
- もしも車の扱いが荒っぽくて車を傷めつけてしまった場合などは、契約終了時の残価が予定額を割り込むことがあります。その時は、差額を追加で支払わなければなりません。
- リース料金の中に税金や保険料などの諸費用が含まれており、月々の支払い額が一定
- 頭金など、まとまったお金がなくても車を持つことができる
- 決まった期間に、安く車を利用したい時に重宝
- 乗りたい車の車種や装備なども選択可能
- お金を払っても、車が自分の所有にならない(所有する場合は残価を払って買い取り)
- 契約終了時の残価によっては、差額を支払うため予想外の出費が発生することも
- リースの決め手は?
- リースは、特にまとまった資金がない人や、毎月一定の支払いで気軽に車を利用したいという人におすすめ。契約期間が短い場合は、常にキレイで新しい車に乗ることができます。
街なかや主要駅の駅前、空港など便利な場所に店舗を構えるレンタカー。さまざまな車種の中から、用途、人数に合った車をレンタルすることができます。
- 必要な時だけレンタル可能
- 用途、人数に合わせて車種が選べる
- スタッドレスタイヤなど、季節や地域にあった装備が選べる
- 車に乗る頻度が少ない人なら、所有するよりお得
- シーズンの観光地などは予約でいっぱいになりがち
- 原則として乗り捨てできない
- ガソリン代を負担しなくてはならない
- 短時間の利用だと割高になる
カーシェアリングとは、特定の車を会員の間で共同使用できるシステム。事前に使用時間を予約した上で、専用の駐車場に直接出かけて車を使用し、使用後は元の駐車場に駐車します。
レンタカーより短時間(10分程度~)の利用時間設定があるため、近場のちょっとしたお出かけならカーシェアリングの方が割安です。
- 必要な時だけ使用できる
- ガソリン代の負担がない
- 直接店舗に行かなくても、会員カードやスマホで車に乗れる
- 車に乗る頻度が少ない人なら、所有するよりお得
- レンタカーほど車種が選べない
- 事前に会員登録が必要で、車を使わなくても月額基本料がかかる
- 長時間の利用だと割高になる
- 曜日、時間によっては予約がいっぱいで使用できないことも
公共交通機関の中でも、鉄道・バスは比較的日常の利用が多い「生活の足」です。鉄道やバスの沿線が充実している地域にお住まいであっても、場合によってはタクシーを利用した方が便利なこともあります。両者の特徴を活かしながら、バランス良く利用しましょう。
- ダイヤに沿って運行するので、時間の予定が立てやすい
- 運賃が比較的安いことが多い
- 近距離から遠距離まで運行範囲が広い
- 主要駅の周辺には商業施設などがある
- 自宅から駅やバス停まで遠いと大変
- 不特定多数の人が利用するので、インフルエンザなどの流行期には予防・対策が必要
- 一部地域の鉄道やバスは運賃が高い
- 乗車すればそのまま目的地に着く
- ほかの乗客に気を遣わなくても良い
- 終電などのタイムリミットがない
- 大きな荷物がある時も移動が楽
- 鉄道やバスに比べると運賃が高い
- 渋滞に巻き込まれるおそれがある
- 移動中の快適度は、運転手のスキルに左右される場合が多い
- 家づくりの最中は建物や設備にどうしても目が行きがちですが、マイホームの立地や移動手段は、暮らしの質に大きく関わる部分です。それだけに深く考えずに決めてしまうと、後になって生活が不便になってしまうかも知れません。
- 今のライフスタイルを参考に、どのような立地、移動手段 が適しているかを見極めて理想の暮らしを手に入れましょう。
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