住宅ローンの借り換えがベストなタイミングとは?
念願叶ってやっと手に入れたマイホーム。購入時は、住宅の仕様決定や購入手続き、購入後の引っ越し、新しい家具の購入など様々なことを短期間で行わなければなりません。そうすると住宅ローンは後回しになりがち。新居での生活が始まり、生活もある程度落ち着いてくると毎年のように聞こえてくる「住宅ローン金利の情報」や「住宅ローンの借り換え」に関する情報。今回はその住宅ローンの借り換えに関するメリット、タイミング、借り換え住宅ローンの選び方などについて見てみたいと思います。
住宅ローンの借り換えでメリットが出るのは?
住宅ローンの借り換えを行う一番のメリットは、住宅ローンの総返済額や月々の返済額が減る(減額)があります。ではそれはどのような条件であれば良いでしょうか?
メリットがあるかどうかを計算するには、「総返済額の削減金額-借り換えにかかるコスト」で計算できます。「総返済額の削減金額」は借り換えを行うことにより減った住宅ローン返済額の合計です。借り換えにかかるコストは銀行に支払う手数料や登録免許税、保証料等で金額は各金融機関に差があります。この計算式により計算された金額がプラス(総返済額の削減金額>借り換えにかかるコスト)であれば住宅ローンの借り換えメリットがあることになります。ただし借り換えによるメリットの金額が少額となる場合もありますので、期待する金額、手続きの手間と比較検討し、その上で借り換えを行うかどうかの判断を忘れないようにしてください。以前より借り換えでメリットがあるとされていた3つの判断基準(金利差1%以上、住宅ローンの残期間10年以上、住宅ローンの残債1,000万円以上)は昔はこの基準でも良かったのですが、現在はこの3つの判断基準でなくても借り換えメリットが出ることがありますので、現状の住宅ローンで細かく試算することをオススメします。
借り換えはどんなタイミングで検討すべき?
借り換えのタイミングについて考えられる事由としては、「ボーナスなどのまとまった資金が入ったとき」「住宅ローン控除の適用期間終了」「住宅ローン金利が下がった」「大きなライフイベントが迫ってきた、行われた」が考えられます。
「ボーナスなどのまとまった資金が入ったとき」は、住宅ローンの借り換え時に手数料等の借り換えコストが数十万円必要となるため、これらの支払いに対応し貯蓄額を大きく減らさずに済むにはまとまった資金が入ってきた時が借り換えを検討するタイミングの一つです。
「住宅ローン控除の適用期間終了」については住宅ローン控除の適用が終了した後であれば住宅ローン控除の適用される住宅ローンを選択する必要がなくなるため、選択の幅が広がります。
「住宅ローン金利が下がった」は、金融市場の動きによって住宅ローン金利が下がることもあれば金融機関のキャンペーン、販売促進により特別金利が適用されることもあります。
「大きなライフイベント」は、子どもの入学、卒業、就職などの生活環境が変化する時に家計収支全体を見直すことの一環として住宅ローンの借り換えがあります。
借り換える住宅ローンの選び方
借り換える住宅ローンの選び方についての主なポイントとしては、「借り換えメリットがあること」「手続きの出来る金融機関であること」「金融機関の示す条件に合うかどうか」があります。「借り換えメリットがあること」は住宅ローンの借り換えを行うかどうかの本命です。メリットがないのであれば誰も借り換えはしないと思います。「手続きの出来る金融機関であること」については、たとえ条件が良く借り換えメリットがあったとしても手続きが出来ないような場所にある金融機関であったりすると借り換えそのものが実現できません。「金融機関の示す条件に合うかどうか」については、住宅ローンの借り換えを行うにあたり住宅ローン以外の各種取引条件がある場合がありますのでこの点にも注意してください。
住宅ローンの借り換えをするならどこの金融機関がオススメ?
住宅ローンの借り換えをする場合のオススメ金融機関については、2016年11月現在で金利を中心にコスト等を含めた総合判断で変動金利では新生銀行、10年固定金利では住信SBIネット銀行、じぶん銀行、りそな銀行、イオン銀行、20年固定金利では住信SBIネット銀行、じぶん銀行、新生銀行で、コスト等の比較で上位に来るのがインターネット銀行やインターネットで手続きを行う住宅ローンが多くみられます。借り換えを検討する際には金利を中心として借り換えコスト、団体信用保険料の負担の有無、保険の範囲、繰り上げ返済等の手数料、その他家計収支にプラスになる特典の有無など家計に一番メリットのある金融機関、住宅ローンを選択してください。
まとめ
住宅ローンの借り換えについてメリット、タイミング、借り換え住宅ローンの選び方ついて見てきましたが、借り換えを検討する際一番最初に行っていただきたいのが「住宅ローン借り換えの目的、目指すメリット」を明確にすることです。取り扱う金融機関も多数あり競争も激しいため、金利だけでなく金融機関等に支払う各種手数料や団体信用保険料等の内容、その他の条件、家計収支にプラスになる特典など各金融機関も様々なサービスを出してきており、単純には比較できなくなってるからです。 住宅ローン控除を適用中で住宅ローン借り換え後も住宅ローン控除を適用しようとする場合は一定の要件を満たす必要があるため注意が必要です。