【専門家監修】土地を探している人必見!おすすめの土地の探し方!
「将来は、一戸建てを建てたい」といった希望がある場合は、土地探しから始めることが必要です。しかし、土地探しをするといっても「何から始めたら良いのかわからない」という人も少なくありません。土地探しの注意点や、ポイントを理解したうえで、家族にとって理想の土地を見付けましょう。この記事では、土地を探すうえで重要なポイント解説します。
1.土地を探す前にしておきたいこととは?
土地の探し方がわからない場合は、実際に探しはじめる前に準備をしておくことが大切です。土地探しをする人の多くは、注文住宅を建てる目的で探しています。そのため、「全体の予算のうち、土地の購入費にいくらかけるか」について、具体的に決めておくことがポイントです。土地探しをしている人のなかには、不動産会社の担当者に「だいたい○○万円くらいの予算で土地を探している」と依頼する人も見られます。しかし、資金計画があいまいなまま土地探しを進めてしまうことは避けましょう。なぜなら、希望する条件に近い土地が見付かりにくいだけでなく、土地購入費の割合が大きくなりすぎてしまう可能性があるからです。
また、土地探しの際には、「どこのエリアに住むのか」についてあらかじめ決めておくことも重要です。自分の仕事場や子どもの学区などを考慮してエリアを絞っていくと、土地探しがスムーズに進む可能性が高いでしょう。さらに、理想の土地をできるだけ早く見付けたい場合は、自分の足で探す以外の方法もあります。土地探しをする場合、例えば工務店やハウスメーカー、不動産会社に相談する方法も選択肢の一つです。ハウスメーカーや建築家など、具体的に建てたい住宅会社やデザインがすでにある程度決まっている場合、自分の足で土地を探してしまうと、土地探し自体が難航するケースもあります。
例えば、広告などで理想的な土地を見つけたものの「建築条件付き」ということもあるのです。「建築条件付き」として売られている土地は、土地の売主によって建築業者が決められているため、どんなに気に入っていたとしても、指定建築業者以外では依頼できない可能性が高いでしょう。建築条件付き土地は、市街地など都市の中心部などで多い傾向のため、土地探しの際には必ず確認することが必要です。
2.誰に相談する?~工務店やハウスメーカー~
注文住宅を建てたいのであれば、家を建てる工務店やハウスメーカーに土地探しから相談してみることも方法の一つです。工務店やハウスメーカーに相談すれば、土地探しから建築まで行ってくれるだけでなく、土地へのアフターフォローもしっかりと行ってくれることが期待できます。そのため、工務店・ハウスメーカーに依頼すると、理想に近い住宅が建てやすくなるでしょう。また、工務店やハウスメーカーは土地から家までのコストを総合的に考えた土地探しをしてくれる傾向です。家に合わせた土地探しを実現したい場合は、工務店やハウスメーカーにぜひ相談してみましょう。
3.誰に相談する?~不動産屋~
土地探しは、「土地の仲介を行っている不動産会社に相談する」という方法もあります。不動産会社は、土地に関する多くの情報を持っているため、たくさんの選択肢の中から条件に合った土地を探してもらえる可能性が高まるでしょう。特に、地域密着型の不動産会社に依頼した場合は、その地域の掘り出し情報を教えてくれる可能性もあります。ただし、不動産会社は土地探しのプロですが、住宅の設計まで精通しているとは限りません。
土地の問題点への理解や施工上の留意点について乏しい不動産会社へ依頼してしまうと、土地を購入した後に「地盤がゆるい」「災害の被害を受けやすい」といった欠陥が見つかる可能性もあります。そのため、依頼先となる不動産会社はしっかりと見極めることが大切です。
4.土地探しで注意すべきこととは?
土地探しをするときに注意したいポイントを4つ紹介します。
4-1.自治体で都市計画図を見て購入を検討している土地の詳細を確かめる
都市計画図をチェックすると都市開発が行われている町や市街化を抑制している町などを調べることができます市街化調整区域では基本的に住宅を建てることができません。
4-2.建ぺい率や容積率を確認する
建ぺい率や容積率は、建てる家の大きさを制限するものです。地域によって数値が異なるため、土地探しの際には必ず確認することが求められます。
4-3.土地の形状や道路の幅なども、図面を見て確認する
道路と家が隣接具合によって、家の高さや大きさは変わってきます。例えば、間口となる接道部分が2m未満の場合、再建築不可となり建物が建築できない場合もあるので注意が必要です。
4-4.現地でしか分からない情報は足を運んで確認する
土地を契約する前に、購入予定の土地を実際に見に行って自分の目で確認することも大切です。土地の良し悪しは、図面をはじめとする資料を見ただけでは判断できないことも多いため、現地まで足を運んで見ておきましょう。できれば、昼だけでなく夜の状況も確認しておきたいところです。
5.実際に土地を見に行くときに重要なポイント
実際に、現地へ足を運ばないとわからないこともたくさんあります。土地の購入で後悔しないためにも、土地を見に行く際の重要ポイントについて押さえておきましょう。まず、購入を希望する土地に古家がある場合です。古家が残っている状態で「現状渡し」が条件となっている土地の場合は、古家を解体しなければ新たに住宅を建てることはできません。そのため、「土地の売買費用以外のコストが発生する」というデメリットがあります。
次に、周辺にスーパーやドラッグストアなどの商業施設や学校、病院など、「日常生活に欠かせないものがあるか」についても必ず確認しておきましょう。さらに、建築用の専用車両が入るスペースや、隣の家との密接状況なども、土地探しの段階で確認しておきたいポイントです。建築用の専用車両は、普通車よりも大きいため、道路の幅は必ずチェックしておきましょう。専用車両が通れない場合は、コストが上乗せされる可能性もあります。
また、隣の家との境界も必ず確認しておき、後になってトラブルが起こらないように気を付けることも大切です。境界がわからない場合は、土地家屋調査士へ測量を依頼するなど、境界を確定させる必要があります。専門的な知識が必要となるため、できるかぎり専門家を介して確認することでトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
また、実際に土地を見に行くときには、チェックポイントを記載したメモを持参し、気になる点などがある場合は撮影しておくと安心です。気になることがある場合は、不動産会社に確認するなど行い、あいまいな状況で契約しないよう心がけましょう。
求める条件に合った土地を見つけよう!
土地探しをする場合は、自分の足で探すことも方法の一つです。しかし、工務店やハウスメーカー、不動産会社に相談することで、より一層理想的な土地が早く見つかる可能性が高まるでしょう。工務店やハウスメーカーなどに土地探しを依頼する場合は、予算だけでなく、「どのような土地が欲しいか」「具体的なエリアはどこか」など、希望の優先順位を整理したうえで相談することが大切です。
執筆者プロフィール
- 髙野 友樹
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公認 不動産コンサルティングマスター・宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
株式会社 髙野不動産コンサルティング 代表取締役、株式会社 アーキバンク 取締役。
不動産会社にて600件以上の仲介、6,000戸の収益物件管理を経験した後、不動産ファンドのAM事業部マネージャーとして従事。
現在は不動産コンサルティング会社を立ち上げ、投資家や事業法人に対して不動産コンサルティングを行いながら、建築・不動産の専門家で形成される株式会社アーキバンクの取締役として、業界において革新的なサービスを開発・提供している。