2013年5月21日 更新
フラット35は民間の金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供している長期固定金利の住宅ローンです。ローン期間中、返済額が変わらないので、長期的なライフプランが立てやすいなどのメリットがあります。
なかでも耐震性や省エネ性などに優れた住宅を取得される場合に、お借り入れ金利を一定期間引き下げる制度として【フラット35】S(優良住宅取得支援制度)があります。 では具体的に【フラット35】Sにはどのような条件や魅力があるのかチェックしていきましょう。
【フラット35】S(金利Aプラン)
フラット35の金利を当初10年間、年率0.3%引き下げる商品です。
■ 条件:次の1~5のうちいずれか1つ以上満たすこと。(以下の等級は住宅性能表示制度に準ずる)
耐震性
- (1)耐震等級3
耐久性・可変性
- (2)「長期優良住宅」の認定を受けた住宅(詳しくは⇒http://www.sumai-info.jp/chouki/02.html)
バリアフリー性
- (3)高齢者等配慮対策等級4以上の住宅(共同住宅の専用部分は等級3でも可)
省エネルギー性
- (4)「住宅事業主の判断の基準(通称 トップランナー基準)」に適合する住宅(一戸建てに限る)
- (5)認定低炭素住宅
【フラット35】S(金利Bプラン)
フラット35の金利を当初5年間、年率0.3%引き下げる商品です。
■ 条件:次の1~5のうちいずれか1つ以上満たすこと。
耐震性
- (1)耐震等級2以上
- (2)免震建築物(住宅性能表示制度の評価方法基準1-3に適合しているもの)
耐久性・可変性
- (3)劣化対策等級3の住宅でかつ、維持管理対策等級2以上(共同住宅は一定の更新対策が必要)
バリアフリー性
- (4)高齢者等配慮対策等級4以上の住宅
省エネルギー性
- (5)省エネルギー対策等級4の住宅
■ 中古住宅特有の基準
次の1~5のうちいずれか1つ以上満たすこと。
バリアフリー性(手すり設置)
- (1)浴室及び階段に手すりを設置
バリアフリー性(段差解消)
- (2)屋内の段差を解消している
省エネルギー性(開口部断熱)
- (3)二重サッシまたは複層ガラスを使用
省エネルギー性(外壁等断熱)
- (4)建設住宅性能評価書の交付を受けている(省エネルギー対策等級2以上)、または中古マンションらくらくフラット35のうち【フラット35】S(省エネルギー性(外壁等断熱)に適合)として登録されている
- (5)新築時に【フラット35】を利用して建設された住宅など、省エネルギー対策等級2相当以上の住宅である事が確認出来る場合
実際【フラット35】Sがどれだけお得になるのか、計算をしてみた結果がこちらです。
試算例 | 【フラット35】 | 【フラット35】S(金利Aプラン) | 【フラット35】S(金利Bプラン) |
適用金利 | 全期間 年1.89% | 当初10年間 年1.59% 11年目以降 年1.89% |
当初5年間 年1.59% 6年目以降 年1.89% |
---|---|---|---|
毎月の返済額 | 全期間 97,693円 | 当初10年間 93,183円 11年目以降 96,490円 | 当初5年間 93,183円 6年目以降 97,100円 |
総返済額 | 41,031,157円 | 40,128,761円 | 40,546,848円 |
フラット35と比較 (総返済額) |
- | ▲902,396円 | ▲484,309円 |
上記の場合、【フラット35】S(金利Aプラン)はフラット35より約90万円もお得です。
また【フラット35】S(金利Bプラン)の場合もフラット35より約48万円お得になると言う結果が出ました。
平成25年度の【フラット35】Sの受付期間は平成25年4月1日から平成26年3月31となっています。
また、【フラット35】Sには予算金額があり、予算金額に達する見込みとなると、受付が終了になります。
「住宅ローン減税」も忘れずに
住宅ローンに対する経済対策には「住宅ローン減税」もあります。【フラット35】S(金利Aプラン)の対象条件となる長期優良住宅なら、10年間で合計最高300万円まで所得税および住民税から控除されます。住宅ローンを利用するならこちらも忘れずに手続きしましょう。
住宅ローン減税制度の概要
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